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念仏助行要文抄

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ねんぶつじょぎょうようもんしょう/念仏助行要文抄

三巻。全報編。宝治元年(一二四七)七月成立。金沢文庫保管。『無量寿経』や善導五部九巻等から要文を抄出したもの。編者薩生房全報ははじめ幸西、次いで証空に師事し、後に鎌倉に移住して別義を立てた人物。上巻は『無量寿経』『観経疏』『法事讃』からの計九九九句、中巻は『般舟讃』からの九八二句の要文からなる。下巻は散逸して伝わらず、その内容も不明。上巻を中心に朱による声点や誦し方についての註記等も見られ、鎌倉時代の浄土教の実践面を伝える貴重な資料である。


【所収】『金沢文庫資料全書 仏典第四巻 浄土篇(一)』(神奈川県立金沢文庫、一九八〇)


【参考】納富常天「解題」(『同』)


【執筆者:吉田淳雄】