「直受相承」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じきじゅそうじょう/直受相承
師僧と弟子が直接対面して相伝すること。面受相承、口決相承ともいう。聖聡『二蔵綱維義』には①次第相承、②超越相承、③経巻相承、④直受相承という四種の相承を挙げ、善導の二蔵二教判には次第相承と経巻相承の両面があり、菩提流支—曇鸞—道綽—善導への相伝を次第相承とし、法然が善導の説をもとに二蔵の名目を立てたことを経巻相承および超越相承とする。また、法然—聖光—良忠—良暁—蓮勝—了実—聖冏—聖聡という鎮西派における相伝は、直受相承および面受相承となる(浄全一二・五六九下、五七二下)。『吉水瀉瓶訣』では直受相承に対して、面伝口授によらない依憑相承を挙げている(『伝灯輯要』八三六)。
【参考】金子寛哉「『浄土二蔵二教略頌綱維義』一巻」(大谷旭雄編『聖聡上人典籍研究』増上寺、一九八九)
【執筆者:工藤量導】