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阿弥陀鼓音声王陀羅尼経

提供: 新纂浄土宗大辞典

あみだくおんじょうおうだらにきょう/阿弥陀鼓音声王陀羅尼経

一巻。『阿弥陀鼓音声陀羅尼経』『鼓音声王経』『鼓音声経』ともいう。訳者不詳。チベット語訳にⓉ’Phags pa tshe dang ye shes dpag tu med pa’i snying po zhes bya ba’i gzungs(大谷№三六三)がある。経録では隋『法経録』一が初見。阿弥陀仏の父を月上転輪聖王がつじょうてんりんじょうおう、母を殊勝妙顔しゅしょうみょうがん、子を月明、奉事の弟子無垢称むくしょう智慧弟子を賢光、神足精勤じんそくしょうごんを大化、魔王を無勝、提婆達多だいばだったを寂静と名づけ、その国土を静泰と名づけている。阿弥陀鼓音声王陀羅尼を十日十夜六時専念五体投地して阿弥陀仏を礼敬すれば阿弥陀三尊にまみえ命終の日に往生するとしてその礼敬の法を説く。チベットでは本経による曼荼羅も描かれた。


【所収】正蔵一二、『陀羅尼雑集』四(正蔵二一)


【参考】小野田俊蔵「『阿弥陀鼓音声王陀羅尼経』に基づく西蔵曼荼羅」(日仏年報五二、一九八七)


【執筆者:齊藤舜健】