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釈門小字典

提供: 新纂浄土宗大辞典

しゃくもんしょうじてん/釈門小字典

岸上恢嶺編。明治一一年(一八七八)四月、出版人は沢田吉左衛門。内表紙の書題の脇に「京都書舗 二書楼蔵」とある。三経一論をはじめ、浄土宗所依の経典・註釈書に出る字の読法等を記した祖典の読誦・研究に資する字典。凡例に「呉音を正とし、漢音を傍とす」とあり、呉・漢音と古来の呼び習わしの例を挙げ、連語・義訓の出典を示す。はじめに正字俗字概略として正字俗字が乱用されている二〇〇字余りを示し、次に総目(部首の画数による索引)、部首のまぎらわしいものを列記した検字と続く。本編には部首ごとに文字の読み方の例と用例等を載せる。


【参考】藤堂恭俊「岸上恢嶺の著作刊行とその時代背景」(『浄土宗学研究』四、一九六九)


【執筆者:八木英哉】