かんぎょうしょかんけんしょう／観経疏管見鈔

巻数不明。導空撰。金沢文庫保管。善導『観経疏』の註釈書。玄義分第二、序分義第一・二、定善義第二、散善義第一・二・三の七冊が現存する。撰者名は不明だが、書名から『観念法門管見鈔』『般舟讃管見鈔』と同じ性仙導空の著作と推定される。多数の宋代浄土教典籍を引用し、法然流とは異なる諸行本願義の立場の『観経疏』理解が窺える重要な資料である。

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【参考】塚本善隆「金沢文庫所蔵浄土宗学上の未伝稀覯の鎌倉古鈔本」（浄土学五・六、一九三三）、日置孝彦「称名寺と宋代浄土教—性仙の『観経疏管見鈔』を中心として」（『金沢文庫研究』二四九・二五〇、一九七四）

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【執筆者：吉田淳雄】