真野正順
提供: 新纂浄土宗大辞典
まのしょうじゅん/真野正順
明治二五年(一八九二)—昭和三七年(一九六二)一二月二九日。白蓮社光誉瑞阿登竜。宗教学者。東京に生まれ、明治四三年(一九一〇)芝中学卒業、同年宗教大学に入る。大正七年(一九一八)天光院二一世住職となる。翌年、東京大学文学部選科卒業。同一〇年浄土宗留学生として、英国オックスフォード、マンチェスター・カレッジに、翌年ベルリン大学で学び、同一二年帰国。翌年宗教大学講師となり、同一五年大正大学教授。昭和一八年(一九四三)浄土宗教学院初代院長となり、組織宗学大成のため宗門、学界の一体化に努力。同二四年から二六年大正大学長就任。同二九年「仏教に於ける宗派意識の形態」により文学博士。教化活動として法然上人鑽仰会を創り、機関誌『浄土』創刊号を昭和一〇年(一九三五)刊行。主著に『マルクス主義に対する宗教の立場』(教学週報社、一九三一)、『仏教における宗観念の成立』(理想社、一九六四)、『日本人の信仰と生活』(法然上人鑽仰会、一九六六)がある。
【執筆者:真野龍海】