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真宗十派

提供: 新纂浄土宗大辞典

しんしゅうじっぱ/真宗十派

親鸞を開祖とする浄土真宗真宗)の一〇の流派のこと。親鸞以降の門弟の流れや教団の成立など歴史的状況の差違により、本願寺派・大谷派・高田派・仏光寺派・木辺派・興正派・出雲路派・三門徒派・誠照寺派・山元派の一〇の宗派に分かれた。この一〇派にはそれぞれ特色があり、本願寺派と大谷派が覚如以来蓮如を経た親鸞の血統を伝える派で、江戸初期に西・東本願寺に分離。二派以外の八派は主に親鸞弟子系統に属する。高田派は親鸞の直弟子の流れを汲み後に関東から伊勢に移転した。仏光寺派や木辺派には覚如の長子存覚からの影響が大きいとみることができる。興正派は蓮如期に経豪が帰参したことにより再興された。また出雲路派・三門徒派・誠照寺派・山元派は福井に本山があり越前四箇本山と称され、教線としても北陸が中心となっている。一〇派は真宗教団連合を結成し、また真宗連合学会もあり、各教団の交流や教学の研鑽につとめている。


【執筆者:浅井成海】