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法会

提供: 新纂浄土宗大辞典

ほうえ/法会

仏教法要儀式をいう。仏・菩薩供養し、経典を講説・誦経し、自身の菩提または死者のために追善供養するなど、仏法に関する行事・儀式・集いをいう。法要儀式の総称を指す場合と法要を特定する場合とがある。①寺院主催の法要法会と称し、葬儀・法事とを区分する。寺事てらごとともいう。②法会はある目的の儀式を総括するときに用い、法要は首尾一貫した内容の儀式(趣旨名)をさす場合に用いることがある。例えば、増上寺御忌大会はその御忌会そのものを法会と総称し、そのなかに引声法要声明法要・阿弥陀懺法せんぼう法事讃などを修しているので、それぞれを法要という。また、法会は一日に晨朝日中日没逮夜)などと数座の法要(時系列)を数日間に亘って厳修する大会だいえをいうこともある。江戸時代の増上寺では、将軍家の新葬・法事法会四箇法要はじめ阿弥陀懺法舎利講式などの法要が厳修された。知恩院御忌大会では晨朝日中逮夜の三法要を修し、最初の法要開白かいびゃく、真中の日を中日、最後の法要結願けちがんといい、この結願放生会ほうじょうえを行うのを通例としている。御忌大会では庭儀式増上寺)・椽儀式てんぎしき知恩院)を行い、導師維那式師式衆)が法儀を厳修する。知恩院では式務・典謁てんえつ増上寺では会奉行えぶぎょう会行事典謁巡検・司式・殿司でんす法要の進行を図っている。


【参考】佐藤道子『悔過会と芸能』(法蔵館、二〇〇二)、奈良女子大学古代学学術研究センター設立準備室編『儀礼にみる日本の仏教』(同、二〇〇一)


【参照項目】➡法要


【執筆者:西城宗隆】