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智栄

提供: 新纂浄土宗大辞典

ちえい/智栄

生没年不明。中国浄土教祖師法然が『無量寿経釈』で善導義補助の七師として懐感についで第二に挙げる人。補助義の内容については、「其の文別紙にあり」として記さない。親鸞の『尊号真像銘文』に「光明寺善導和尚の銘にいはく、智栄ともふすは震旦聖人なり、善導の別徳をほめたまふていはく善導阿弥陀仏化身なりとのたまへり」(真聖全三・九一)といい、『長西録』には、「専修浄業記一巻、智栄、唐人」とあり、持阿良心の『決疑鈔』第五見聞に「智栄の専雑二修の図に云く善導阿弥陀仏化身」(浄全七・九二三上)とあるので、法然の頃はこれらの書が流布していたものと考えられる。


【資料】『無量寿経釈』(昭法全八二八)、『尊号真像銘文』(真聖全三)、『長西録』(仏全一)、『決疑鈔』第五見聞(浄全七)


【参考】大谷旭雄「善導義補助の七師と法然」(『法然浄土教とその周縁』坤、山喜房仏書林、二〇〇七)


【執筆者:金子寛哉】