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慶運寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

けいうんじ/慶運寺

横浜市神奈川区神奈川本町。吉祥山茅草院。通称、浦島寺うらしまでら。神奈川教区№一七。開山は定蓮社音誉聖観。開創は、永享年間から文安の頃(一四二九—一四四九)。浦島太郎が竜宮より持ち帰ったといわれる聖観世音菩薩像(浦島観世音)を安置していた観福寺(観福寿寺とも。帰国山浦島院、のち護国山。通称浦島寺、慶運寺末)が明治五年(一八七二)に廃寺となり、同六年に慶運寺に観音像を移したため、浦島寺と呼ばれる。観福寺は徳本行者化益けやく道場であり、念仏講によって建てられた徳本名号碑も慶運寺に移されている。


【資料】『浄土宗寺院由緒書』下(『増上寺史料集』七)、『蓮門精舎旧詞』一九(続浄一八)、『新編武蔵風土記稿』七〇(『大日本地誌大系』三)


【参考】林晃平『浦島伝説の研究』(おうふう、二〇〇一)


【参照項目】➡聖観


【執筆者:原口弘之】