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家見念仏

提供: 新纂浄土宗大辞典

いえみねんぶつ/家見念仏

埼玉県春日部市備後で行われていた、家屋が新築された際に新築を祝い称える念仏施主の依頼によって、浄土宗勝林寺の寺庭が中心となり念仏講員が行った。伏鉦ふせがねを打ちながら念仏を称え、次のような祝歌を繰り返し歌う。「こんにち こちらへ まねかれて こちらさまの ごふしんは だれがとうりゅうで たてたやら こおりばしらで ゆきのけた あめのたるきで つゆのやね かねにたいこに はりまぶり いせにはるなにあきはさん さんしゃあつめて おめれたい おめれたい」。昭和六四年(一九八九)頃まで行われていたが現在は行われていない。


【参考】佛教大学民間念仏研究会編『民間念仏信仰の研究 資料編』(隆文館、一九六六)


【執筆者:名和清隆】