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宋高僧伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

そうこうそうでん/宋高僧伝

三〇巻。『大宋高僧伝』ともいい、『宋伝』と略称される。賛寧撰。宋・太平興国七年(九八二)に太宗の勅命を受けて撰述をはじめ、端拱元年(九八八)に完成。唐・貞観年間(六二七—六四九)から端拱元年に至る五三一人の高僧の列伝を集めたもの。『高僧伝』『続高僧伝』になら訳経・義解・習禅・明律・護法・感通・遺身・読誦・興福・雑科の一〇科を立てる。本書は勅撰であること、そして唐末五代の混乱期に対応するために、それまでの沙門不敬王者の伝統を捨て、国家に迎合することによる仏教護法の姿勢を取っている。浄土五祖懐感(義解篇)と少康読誦篇)、その他の浄土教祖師として法照読誦篇)、慧日(雑科声徳篇)、延寿(興福篇)らが収録されている。


【所収】正蔵五〇


【参考】安藤智信『宋高僧伝と著者賛寧の立場』(印仏研究一九—二、一九七一)


【執筆者:石上壽應】