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古礀筆の御影

提供: 新纂浄土宗大辞典

こかんひつのみえい/古礀筆の御影

古礀の描いた法然の肖像。知恩院蔵。古礀は明誉虚舟と号し、京都鳴虎なるとら報恩寺一五世。画法を狩野永納(『本朝画史』の著者)に学び、雪舟の風を慕い、人物山水をよくし、また大黒天像を得意とした。元禄一〇年(一六九七)法然への「円光」の大師号宣下に際しその勅使参向の始終を『贈円光大師号絵詞』として描き、また義山校訂の『四十八巻伝』にも絵を描いている。彼の描いた御影は、祖師の影像が美化され仏格化されたものが多い中、人間味にあふれ、かつ感情や生命力が表情に現れ、人間的強さを感じさせるところに特徴がある。【図版】巻末付録


【参照項目】➡法然上人御影古礀


【執筆者:成田俊治】