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全日本仏教会

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぜんにほんぶっきょうかい/全日本仏教会

日本の伝統仏教界を代表する唯一の総連合体。事務総局は東京都港区芝公園。明治三三年(一九〇〇)、国家の宗教統制に反対して結成された「仏教懇話会」に端を発し、「大日本仏教会」「日本仏教連合会」を経て、昭和三二年(一九五七)(財)全日本仏教会となった。「仏陀の和の精神を基調とし、相互の緊密な連絡提携のもとに、全国の各種仏教運動に全一性と計画性をもたせ、真に時代に即応する活発な全一仏教運動の展開と仏教による国際文化の交流を促進し、もって、仏教文化の宣揚と世界平和の進展に寄与すること」を目的とし、五九の宗派、三六の都道府県仏教会、一〇の各種仏教団体が加盟している。加盟団体に所属する寺院・教会等は七万を超える。加盟団体相互の連絡・協力・連携等をはかると共に、信教の自由の厳守をはじめ、社会に即応した問題に対して見解を表明するなど、仏教の高揚普及を図っている。さらに神道キリスト教新宗教の連合体と共に(財)日本宗教連盟を構成して、他宗教と連絡を保ち、政府との窓口になっている。また日本仏教界を代表して世界仏教徒連盟(WFB)に加盟し、海外仏教徒と協力、世界平和等のため活動している。平成二四年(二〇一二)には公益財団法人に移行し、公益事業を推進している。


【執筆者:小林正道】