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修観往生

提供: 新纂浄土宗大辞典

しゅかんおうじょう/修観往生

浄影寺慧遠が『観経義疏』で挙げる四種類の往生の因の第一で、『観経』所説の一六観を修して浄土往生すること。『観経義疏』末「他生観(九品を明かす一四観から一六観の三観を合わせて称す)」に出る。慧遠はまず諸経論に示される浄土往生の因を列挙した後に、「この観経に依らば因また衆多なり。麤要そように四とす」(浄全五・一九二下正蔵三七・一八三上)として『観経』には大きく「一、修観往生」「二、修業往生三福)」「三、修心往生三心)」「四、帰向往生(念・礼拝讃歎など、いずれの行を修するにおいても一心に自身の心を傾注すること)」という四つの往生の因があると説く。慧遠は日観から下品生観に至る全一六観を定善と位置付けており、これらすべての観を修して往生することを「修観往生」としている。


【参照項目】➡観無量寿経義疏


【執筆者:伊藤瑛梨】