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仏谷寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぶっこくじ/仏谷寺

松江市美保関町。竜海山三明院。出雲教区№四四。美保は古くは三火みほと称し、海中に三つの怪火があって人々を恐れさせた。それを鎮めるため行基仏像を刻んで安置して伽藍を建立したのを開基とする。後に弘法大師によって真言宗となり、さらに、永正一二年(一五一五)に、正誉順慶により浄土宗となり現在に至る。その間、隠岐に流罪となった後鳥羽上皇、後醍醐天皇の行在所となる。天正七年(一五七九)には兵火により伽藍が焼失し、再建された。その際に難を逃れた仏像五軀(いずれも木造、平安時代)は国重要文化財に指定されている。境内には八百屋お七の恋人、小姓吉三の墓がある。


【資料】『蓮門精舎旧詞』三〇


【執筆者:齊藤舜健】