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五逆廻心

提供: 新纂浄土宗大辞典

ごぎゃくえしん/五逆廻心

五逆罪を犯した者が、命終の時に善知識の教えによって廻心し、念仏に帰すること。『選択集』一一には「五逆廻心、上上に通じ、読誦の妙行また下下に通ず。…一往の文を見て封執を起こすことなかれ」(聖典三・一六三~四/昭法全三三八)とあり、必ずしも五逆罪を犯した者が下下品であると固定的にみてはならないという。これは『十二問答』に「極楽九品弥陀本願にあらず。四十八願の中にもなし。これは釈尊の巧言なり」(聖典四・四三四/昭法全六三三~四)とあるように、九品の差別が弥陀本願でないことを前提として述べられているものである。


【参照項目】➡五逆罪


【執筆者:三輪隆就】