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Z1540 念仏無上醍醐編 諦忍 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0150A01: せしむ。今彌陀も亦然り。[ナ]()[ム]()[ア]()[ミ]()[ダ]()[ブ]()は歸命無量
Z15_0150A02: 壽如來なり。これ名號卽ち陀羅尼なり。陀羅尼藏は
Z15_0150A03: 則ち無上醍醐味なること。六波羅蜜經に顯然たり。
Z15_0150A04: 故に此六字の陀羅尼を唱るときは。名體全く不二に
Z15_0150A05: して。大威神力を具し。往生極樂の所願を成就せし
Z15_0150A06: む。唯往生のみならず。疾病を(イヤ)し。()(スイ)を去り。
Z15_0150A07: 恐怖を除き。(シフ)(ナン)を脫し。命を(ノベ)。雨を(フラ)す等の現
Z15_0150A08: 世の靈驗。亦甚だ多し。具に唐高僧傳。龍舒淨土文。
Z15_0150A09: 往生集。法華持驗記。淨土晨鐘。珂頊上人行業記等に載
Z15_0150A10: たり。大明の雲棲禪師は。傳密の人に非れども。名
Z15_0150A11: 號卽ち神呪 旨を論ずること。今の所談に符合せり。
Z15_0150A12: 竹窻二筆に曰。阿彌陀佛四字。悉皆梵語[なり]。使〓ハ前人ヲ[シテ]
Z15_0150A13: 一レ註釋。與大明凖提密部何ナラン。今人但知ルノミ大明
Z15_0150A14: 凖提タリ呪。而彌陀ヿヲ佛名也。是佛名亦呪[なり]。是持呪
Z15_0150A15: 忽焉ト[シテ]而不一レ察者[なり]也。已上又段柯古が酉陽雜爼に
Z15_0150A16: も。名號を以て陀羅尼とせり。彼に曰雍益堅曰。主
Z15_0150A17: 夜神呪。持スレハ功德。夜行及(イヌル[トキ])。可(ヤム)恐怖惡夢
Z15_0150B01: 呪曰。()(サン)()(エン)(テイ)已上李石が續博物志にも是を引て。
Z15_0150B02: (ヲス)惡夢呪なりと云へり。然に(コレ)(エレ)善財童子參ず
Z15_0150B03: る所の。五十三の善知識の內の。主夜神の名號なり。
Z15_0150B04: 故に華嚴經曰。摩竭提國。迦毘羅城。有主夜神。名クト
Z15_0150B05: 珊婆演(チト)已上梵字にては[バ]()[サン](サン)[バ]()[エン](エン)[テイ](テイ)と書なり。近き
Z15_0150B06: 頃日本にても。牛疫病はやりし時。此五字を書て牛
Z15_0150B07: に與へしかば。悉く平癒せしこと。佛神感應錄に見
Z15_0150B08: たり。これ名號なれども。本來その體陀羅尼なるが
Z15_0150B09: 故に。(カカ)る威神力あるなり。今亦彌陀の名號も例し
Z15_0150B10: て知べし。大凡そ諸法實相の佛眼を開て觀見すると
Z15_0150B11: きは。一切諸法。皆無上醍醐に非ることなし。然に近
Z15_0150B12: 世鳳潭が輩。念佛唯佛界ニ[シテ]九界。厭穢欣淨非
Z15_0150B13: 。權佛權願不(タノムニ)(ソシ)るものは。全く十界互具
Z15_0150B14: を知らず。事事無礎を知らず。理事不二を知らず。權
Z15_0150B15: 實相卽を知らず。差卽無差を知らず。色香中道を知
Z15_0150B16: らず。名體不離を知らず。終日(ヒメモス)口には華嚴法華を談
Z15_0150B17: ずれども。終日(ヒメモス)(ココロ)は隔歷羝羊の凡俗なり。我慢邪執

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