浄土宗全書を検索する
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| 巻_頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z15_0150A01: | せしむ。今彌陀も亦然り。[ナ][ム][ア][ミ][ダ][ブ]は歸命無量 |
| Z15_0150A02: | 壽如來なり。これ名號卽ち陀羅尼なり。陀羅尼藏は |
| Z15_0150A03: | 則ち無上醍醐味なること。六波羅蜜經に顯然たり。 |
| Z15_0150A04: | 故に此六字の陀羅尼を唱るときは。名體全く不二に |
| Z15_0150A05: | して。大威神力を具し。往生極樂の所願を成就せし |
| Z15_0150A06: | む。唯往生のみならず。疾病を癒し。鬼祟を去り。 |
| Z15_0150A07: | 恐怖を除き。囚難を脫し。命を延。雨を降す等の現 |
| Z15_0150A08: | 世の靈驗。亦甚だ多し。具に唐高僧傳。龍舒淨土文。 |
| Z15_0150A09: | 往生集。法華持驗記。淨土晨鐘。珂頊上人行業記等に載 |
| Z15_0150A10: | たり。大明の雲棲禪師は。傳密の人に非れども。名 |
| Z15_0150A11: | 號卽ち神呪 旨を論ずること。今の所談に符合せり。 |
| Z15_0150A12: | 竹窻二筆に曰。阿彌陀佛ノ四字。悉ク皆梵語[なり]。使〓ハ二前人ヲ[シテ] |
| Z15_0150A13: | 不ラ一レ加ヘ二註釋ヲ一。與ト二大明凖提一密部何ソ別ナラン。今ノ人但知ルノミ三大明 |
| Z15_0150A14: | 凖提ハ爲タリレ呪。而彌陀ハ爲ヿヲ二佛名一也。是レ佛名モ亦呪[なり]。是レ持呪 |
| Z15_0150A15: | 家ノ所ノ二忽焉ト[シテ]而不ル一レ察者[なり]也。已上又段柯古が酉陽雜爼に |
| Z15_0150A16: | も。名號を以て陀羅尼とせり。彼に曰雍益堅カ曰。主 |
| Z15_0150A17: | 夜神ノ呪。持スレハレ之ヲ有リ二功德一。夜行及ヒ寐。可レ已二恐怖惡夢ヲ一。 |
| Z15_0150B01: | 呪曰。婆珊婆演底。已上李石が續博物志にも是を引て。 |
| Z15_0150B02: | 厭二惡夢ヲ一呪なりと云へり。然に此は是善財童子參ず |
| Z15_0150B03: | る所の。五十三の善知識の內の。主夜神の名號なり。 |
| Z15_0150B04: | 故に華嚴經ニ曰。摩竭提國。迦毘羅城ニ。有リ二主夜神一。名クト二婆 |
| Z15_0150B05: | 珊婆演底一。已上梵字にては[バ][サン][バ][エン][テイ]と書なり。近き |
| Z15_0150B06: | 頃日本にても。牛疫病はやりし時。此五字を書て牛 |
| Z15_0150B07: | に與へしかば。悉く平癒せしこと。佛神感應錄に見 |
| Z15_0150B08: | たり。これ名號なれども。本來その體陀羅尼なるが |
| Z15_0150B09: | 故に。若る威神力あるなり。今亦彌陀の名號も例し |
| Z15_0150B10: | て知べし。大凡そ諸法實相の佛眼を開て觀見すると |
| Z15_0150B11: | きは。一切諸法。皆無上醍醐に非ることなし。然に近 |
| Z15_0150B12: | 世鳳潭が輩。念佛ハ唯佛界ニ[シテ]不レ具セ二九界〓一。厭穢欣淨非ス二圓 |
| Z15_0150B13: | 融ノ法ニ一。權佛權願不レ足ラレ恃と誹るものは。全く十界互具 |
| Z15_0150B14: | を知らず。事事無礎を知らず。理事不二を知らず。權 |
| Z15_0150B15: | 實相卽を知らず。差卽無差を知らず。色香中道を知 |
| Z15_0150B16: | らず。名體不離を知らず。終日口には華嚴法華を談 |
| Z15_0150B17: | ずれども。終日意は隔歷羝羊の凡俗なり。我慢邪執 |