浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z15_0072A01: | の御足を跪ひて。彼寶蓮華臺をよせ給へば。亦大勢 |
| Z15_0072A02: | 至菩薩は。金色の御手をのべて。行者を抱き。觀音 |
| Z15_0072A03: | の蓮華にのせ給ふ。是に行者あなうらを結て。彌陀 |
| Z15_0072A04: | 如來の御後に隨て。一念の間に西方淨土の微妙の寶 |
| Z15_0072A05: | 池の中に生るる事を得。此時に五百の化佛無數の菩 |
| Z15_0072A06: | 薩。百千の天人聖衆。空中にして。樣樣の妓樂を奏し。 |
| Z15_0072A07: | 微妙の聲聲を出して。各此行者の功德を求め給ふ。 |
| Z15_0072A08: | 來迎の儀式略して如レ斯。抑無始より以來。離れざり |
| Z15_0072A09: | つる生死を出ぬる事は。何なる功德に依てぞや。此 |
| Z15_0072A10: | は是偏に御念佛の功の成所。大聖明王の力也。此故 |
| Z15_0072A11: | にたしかに不動明王を憑み奉り。同彌陀尊を念じ奉 |
| Z15_0072A12: | らば。正く淨土に生るべし。亦迎に來りし蓮臺者。 |
| Z15_0072A13: | 常の華に非ず。文に曰。 |
| Z15_0072A14: | 此界一人念佛名 西方便有一蓮生 |
| Z15_0072A15: | 但使一生常不退 此華還到此間迎矣 |
| Z15_0072A16: | 文の意は。此世界に一人念佛すれば。極樂に一の蓮 |
| Z15_0072A17: | 生ず。常に退せざれば此花還て令トレ迎云り。或は云く。 |
| Z15_0072B01: | なをし淨土に生れて佛の御法を聞ん迄。ゆめゆめ餘 |
| Z15_0072B02: | 念なかれ。其故は淨土と娑婆との間には。懈慢國と |
| Z15_0072B03: | 云國有が故に。又來迎にも或は魔緣たぶらかし。或 |
| Z15_0072B04: | は地獄の迎にまぎるる事あるべしと云り。其を如何 |
| Z15_0072B05: | と知る分とならば。佛を念ずれば魔緣は光を失ひ。極 |
| Z15_0072B06: | 樂の來迎は佛を念ずれば。彌光りをます也。又地獄の |
| Z15_0072B07: | 迎はいみじき女人の形にして來る。淨土は女に非ず |
| Z15_0072B08: | 佛と聖衆と計也。又地獄より來るは。歌の聲にして |
| Z15_0072B09: | 來る極樂の迎の音は歌に非ず。唯法門のみ也。或は |
| Z15_0072B10: | 我在所は諸の不淨又は屍など有と見え。或は淨相を |
| Z15_0072B11: | 現じて來るは極樂の迎には非ず。極樂の迎は加樣の |
| Z15_0072B12: | 相共なし。唯靜かにして禪定に入が如し。是等は知て |
| Z15_0072B13: | 彼に隨ふが爲の用意なり。又不動明王を憑奉り。殊 |
| Z15_0072B14: | に佛を能念じ奉れば。魔緣不レ來と云事。先に申しつ |
| Z15_0072B15: | るが如し。是も又數多の文の意を略して取なりと。 |
| Z15_0072B16: | 云云 |
| Z15_0072B17: | 第九に淨土に生て樂を受る樣と者。佛の曰。是より西 |