浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0269A01: | や。慈恩大師云。口誦二無生一。作者非レ一。據二其證者一。百 |
Z14_0269A02: | 無二一人一と。千歲已前。なを百旡一人なり。況や今日を |
Z14_0269A03: | や。かの行者修レ道。要須レ觀レ時。若時敎符契。則佛道易レ |
Z14_0269A04: | 證。若時敎乖錯。則菩提叵レ證の。訓などをば。何と心 |
Z14_0269A05: | 得玉へるや。さて又。生の見を離れて。無生忍を得 |
Z14_0269A06: | なば。何れの修行とても。目出度かるべし。何ぞたゞ |
Z14_0269A07: | 觀佛のみならん。 |
Z14_0269A08: | 去れども不生不滅○利益あることなり。 此れまた |
Z14_0269A09: | 紛らはし。先づ無生を深く明らむとは。其位ゐ知れね |
Z14_0269A10: | ども。なり難しとあれば其通りなり。次に無生の氣味 |
Z14_0269A11: | を合點すとは。これ理卽なりや。乃至分證なりや。更 |
Z14_0269A12: | に分明ならず。凡そ無生を修するは。正しくは。觀行 |
Z14_0269A13: | 已後にて。已前は。少々學問するなりけり。學問する |
Z14_0269A14: | 分は。何宗とても仕るべし。安ぞ台家ばかりの功なら |
Z14_0269A15: | ん。但し左樣なる學問邊を。修行のことゝ。思はれし |
Z14_0269A16: | や。善住天子經の如くは。無生の學問も。遠因緣とは |
Z14_0269A17: | なれども。順次に無生忍を證する。功德はなし。相應 |
Z14_0269B01: | の利益とは。このことにや。不審なり。 |
Z14_0269B02: | 昔しの人の○よく合點すべし。 いかなる愚かなる |
Z14_0269B03: | 人とあれば。何とやらん。愚夫愚婦の樣にも聞へ。實 |
Z14_0269B04: | には生れもせぬとあるは。また入品の樣にも見ゆ。故 |
Z14_0269B05: | に合點すべしとは云るれど。更に合點せられず。 |
Z14_0269B06: | 極樂往生は○思ふべし。この氣味。淨土或問にもあ |
Z14_0269B07: | り。但し彼は。悟後の談なり。故に左樣に思ふは。五品 |
Z14_0269B08: | 已上は格別。今時の平凡夫は。たゞ龍樹菩薩の。御敎 |
Z14_0269B09: | への通りに。念死と云ことが。大事なり。大論云。念死 |
Z14_0269B10: | 者。有二二種死一。一者。自死。二者。他因緣死。是二種死。 |
Z14_0269B11: | 行者。常念。是身。若他不レ殺。必當二自死一。如レ是有爲法 |
Z14_0269B12: | 中。不レ應三彈指頃。生二信不死心一と。されば古德は。罪惡 |
Z14_0269B13: | の凡夫の。穢土を厭ふは。念死に如はなし。淨土を欣 |
Z14_0269B14: | ぶは。念佛に如はなしとて。念死念佛と云。殊勝の義 |
Z14_0269B15: | を立られたり。是は淨土宗のみならず。法澤私しなけ |
Z14_0269B16: | れば。何宗にても。未だ觀力成ぜぬ內は。實しく。厭穢 |
Z14_0269B17: | 欣淨の。心を起し。まめやかに。念死念佛の行を。修し |