浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0266A01: | の問答の意を。摘みて云たるなり。 さて。彼の問答 |
Z14_0266A02: | の邪見をば。昔し旭蓮の澄圓菩薩。松風論を造て。委 |
Z14_0266A03: | く文を引き理を立て。破斥し玉へり。よく〱彼の論 |
Z14_0266A04: | の。始終を熟讀して。其邪正を知るべきなり。其れの |
Z14_0266A05: | みならず。彼の邪をば。同宗に。大徹大悟の禪師あり |
Z14_0266A06: | て。辨ぜられしかば。別に淨家より。これを闢くに及 |
Z14_0266A07: | ばざる歟。歸元直指に。辨秀律師を引て云。不レ達二禪 |
Z14_0266A08: | 宗一之人。或云二念佛是權門小敎一。或云二是有相大乘一。此 |
Z14_0266A09: | 乃蓬心不直之談。非二是徹透高明之說一。何耶。夫出言卽 |
Z14_0266A10: | 性。發意皆如。而一色一香。無レ非二中道一。況我正念乎と。 |
Z14_0266A11: | 是なり。問。夢中の惡見は。旣に命を聞く。願くば初心 |
Z14_0266A12: | の爲に。更に談義の非を示し玉へ。答。談義に小乘と |
Z14_0266A13: | 云れずとは。これ先づ直に大乘とは。許されぬ語なら |
Z14_0266A14: | ずや。生々不可說等とは。此れも同じくは。生々。不生 |
Z14_0266A15: | 々。生不生。不生不生と列ねたし。 さて淨土を期す |
Z14_0266A16: | は。大乘。生ずと思ふは。小乘とは。期と思とにて。大 |
Z14_0266A17: | 小の分るゝわけ。承りたし。是一淨土の生は。界外衍門 |
Z14_0266B01: | の生々なり。四句の初は。界內三藏の生々なり。飛と |
Z14_0266B02: | いへば。同じ樣なれども。蚊蟻と金翅とは。大に殊な |
Z14_0266B03: | るが如く。生々の語言。同じけれども。其義天るかに。 |
Z14_0266B04: | 別なり。故に藕益大師は。別敎。約二界外一論。雖レ云二生 |
Z14_0266B05: | 滅一。約二界內一觀。亦不生滅との玉ふに。何とて𣵀槃を以 |
Z14_0266B06: | て。附會せらるゝや。是二往生の見が。小乘ならば。中品 |
Z14_0266B07: | の。習に稱て。小を說くが如くに。極樂にて。生々可說 |
Z14_0266B08: | の法門を聞くべし。境に著する者は。所緣の中に。墮 |
Z14_0266B09: | すればなり。而るを反て。無生を證得して。因果差却 |
Z14_0266B10: | するは。何ぞや。是三廻心向大は。旣に小見に非ず。もし |
Z14_0266B11: | 未廻心ならば。何如ぞ界外を願て。無生忍を期する |
Z14_0266B12: | や。是四其解もし小ならば。其行も亦小ならん。然らば。 |
Z14_0266B13: | 淨土の行人は。何れの時廻心して。無生の土へ生ずる |
Z14_0266B14: | や。是五本邦の中。夢中を除て外に。大乘善根界に生ぜ |
Z14_0266B15: | んと。要期思願する者を指て。貪著小乘三藏學者と云 |
Z14_0266B16: | し考ありや。是六未だ無生忍を。證せざる已前は。全く |
Z14_0266B17: | 生の見を。離るゝことなし。若し爾らば。別圓二敎の。 |