浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z14_0242A01: | 滿十方一。異口同音。皆云下專心念佛。生二彼國一者。此必 |
| Z14_0242A02: | 虛妄上。我雖レ聞レ此。亦不レ生二一念疑心一。唯增二長我決定。 |
| Z14_0242A03: | 上々信心一。又置二此事一。當レ知縱使化佛報佛。徧二滿十 |
| Z14_0242A04: | 方一。各々輝レ光。一一說言下凡夫念佛。生二淨土一者。此是 |
| Z14_0242A05: | 虛妄上。我雖レ聞二此諸佛所說一。畢竟不レ起二一念疑退之 |
| Z14_0242A06: | 心一。何以故。一佛所化。卽是一切佛化等と。又云。此 |
| Z14_0242A07: | 心深信。由若二金剛。不レ爲三一切。異見異學。別解別行 |
| Z14_0242A08: | 人等之。所二動亂破壞一。唯是決定。一心投レ正直進。不レ |
| Z14_0242A09: | 得下聞二彼人語一。卽有二進退一。心生二怯弱一。回顧落道。卽 |
| Z14_0242A10: | 失中往生之大益上也と。聖光上人云。本願を信ずるこ |
| Z14_0242A11: | と。金剛の如く。餘の法門に。破られざれ。餘の法 |
| Z14_0242A12: | 門を學したる人に云ひ壓れて。疑ひをなしてむ人 |
| Z14_0242A13: | は。信心を。金剛の如く具せざる人なり。疑ひに落 |
| Z14_0242A14: | ざる。これ信心決定の。念佛者なりと。此はこれ稱 |
| Z14_0242A15: | 名の行者。常恒に具すべき。決定上々の信相なり。 |
| Z14_0242A16: | 云云>已に總論了ぬ。今正に本文を辨明せん。 |
| Z14_0242A17: | 卽心念佛安心決定談義本。この題くど〱し。勿論 |
| Z14_0242B01: | これより長き題もあれども。それはそれなり。今はた |
| Z14_0242B02: | ゞ。卽心念佛安心談義と云。八字にて。ことたる樣に |
| Z14_0242B03: | 思はる。小魚の名に紛るゝも。くどき故ならん。 |
| Z14_0242B04: | 卽心念佛は末世の要行。末世の要行は。談義の本願 |
| Z14_0242B05: | なれども。惜きことには。理不盡なり。下にて云ん。 |
| Z14_0242B06: | 吾さへとくと○やうに見へたり。堂公の申され樣。 |
| Z14_0242B07: | 正直なり。旣に能化の職分にて。尙ほ卽心念佛のこ |
| Z14_0242B08: | と。一生の內に。會得せず。終に命過いたされぬ。多か |
| Z14_0242B09: | る中に。寺をも住持せられしは。かく正直なる處あり |
| Z14_0242B10: | て。其益もありけるにこそと。覺へ侍る。能化すら如レ |
| Z14_0242B11: | 此。況や所化の檀越をや。信受し難きが。尤のことな |
| Z14_0242B12: | り。稱名念佛の。道俗。男女。賢愚。貴賤一同に。皆よく |
| Z14_0242B13: | 會得して。手に入りたる修行の樣には。あるまじく |
| Z14_0242B14: | や。 |
| Z14_0242B15: | 余が云く○せしむることを得んや。能念も法界。所 |
| Z14_0242B16: | 念も法界なる。むづかしき。卽心觀佛なれば。談義主 |
| Z14_0242B17: | さへ。覺束なくて。勤め得たりと思はれず。增て聽聞 |