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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0218A01: れば。略す。
Z14_0218A02: 彈曰。慈雲の心からは○明かに出さるべし。此段。
Z14_0218A03: 妄分別やら。轉計やら。とろきことぞろへなり。瞋り
Z14_0218A04: が强くなるほど。次第にまつくろに。なり極まらるゝ
Z14_0218A05: なり。瞋りをしずめ。心を平らかにして。我云處を。聞
Z14_0218A06: 王へ。其方の私しの○終になきなり。此云分は。
Z14_0218A07: 此方の云言ばを。一圓。得合點せられぬなり。事の念
Z14_0218A08: 佛の方法がと云句は。念佛方法を。事の念佛と。極め
Z14_0218A09: たるに非ずや。慈雲の心からと云句は。事の方法が。
Z14_0218A10: 卽ち卽心念佛になるゆへを。云たるに非ずや。今彼の
Z14_0218A11: 人の云分が。この此方の云分の難に。何としてなる
Z14_0218A12: や。承りたし。慈雲の心より。此一句は。何ごとに
Z14_0218A13: て云るゝや。此方の云ふ言と。彼の人の言と。言は同
Z14_0218A14: じけれども。此方の言には。意あり。彼の人の言には。
Z14_0218A15: 意なし。心より著はさぬ示しは。なきゆへなり。次
Z14_0218A16: に行願二門を○云樣なることなり。此段。文盲なる
Z14_0218A17: 云分なり。此れも亦漫りに指餘義とのこと。つまり
Z14_0218B01: ざかなが。また出たよ。前に辨ずるが如し。慈雲の行
Z14_0218B02: 願二門に。圓理を明すが故にとのこと。此れは。文盲
Z14_0218B03: なる云分なり。一念三千の法門は。止觀の第五卷に。
Z14_0218B04: 始めて正しく明す所なり。然るに。前六重の中に。無
Z14_0218B05: 主卽空。無主而生の語あり。此れは。言の上は。通敎の
Z14_0218B06: 體空幻化の言に同じ。然るに荆溪。第五に明す所の。
Z14_0218B07: 一念三千を以て。釋し玉へり。又𤣥義に。心如幻㷔
Z14_0218B08: 但有名字とあり。此言も亦通敎の幻化に同じ。然る
Z14_0218B09: を荆溪。一念三千を以て。釋し玉へり。此れ等を。彼人
Z14_0218B10: に云せば。荆溪誤れり。第七正觀の心を以て。前六重
Z14_0218B11: の文を釋し。止觀の觀法を以て。𤣥義の文を消する
Z14_0218B12: は。目を以て耳とする。樣なものと。笑はれひでは。か
Z14_0218B13: なはぬことなり。 次に引かるゝ所の○よく符合せ
Z14_0218B14: り。此段の云分は。或問三十一紙の左に。行願二門を引き畢
Z14_0218B15: て。事の念佛にても。往生すと云問答なり等と云。五
Z14_0218B16: 行計りは。見ぬふりをしたる。書き樣なり。眞正の議
Z14_0218B17: 論に非ず。さて前に。行願二門の。信此圓談。則事

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