浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z09_0135A01: | 淨土四要義 |
Z09_0135A02: | 增上緣義 |
Z09_0135A03: | 安養は報土なり。報の法は高妙なり。我等は凡夫也。凡 |
Z09_0135A04: | の義は輕微なり。すでに土たかく。處たへなり。機か |
Z09_0135A05: | ろ〲しくしては生じがたし。しかれども彌陀の本 |
Z09_0135A06: | 願を强緣とするが故に。往生する事はなはだやすし。 |
Z09_0135A07: | こ〻をもて善導大師は。一切善惡の凡夫の生る〻事を |
Z09_0135A08: | うるは。みな阿彌陀佛の大願業力に乘じて。增上緣と |
Z09_0135A09: | せずといふ事なしとの給へり。いまこの釋の心をあ |
Z09_0135A10: | きらめて。いよ〱往生の安心を治定せんと思ふ。そ |
Z09_0135A11: | の願といふは。四十八の誓願なり。業といふ〓は。僧祇 |
Z09_0135A12: | 劫の行業なり。力とい〓ふは。佛果菩提の神力なり。こ |
Z09_0135A13: | の大願と。大業と。大力と。たがひにあひたすけて。我等 |
Z09_0135A14: | を往生せしむるちからを成就し給へり。くはしくそ |
Z09_0135A15: | の本末をたづぬれば。彌陀如來。むかし法藏比丘と申 |
Z09_0135A16: | し〻時。我等罪障の凡夫をすくはむがために。五劫思 |
Z09_0135B01: | 惟して。不思議の大願をおこし給はく。もし我れ成佛 |
Z09_0135B02: | せむ時。わが名號をとなへむもの。十聲一聲までも我 |
Z09_0135B03: | 國に生ぜずば。正覺をとらじとちかひ給へり。おほよ |
Z09_0135B04: | そ無上正覺は。菩薩の先途なり。一大事の因緣これに |
Z09_0135B05: | すぎたるはなし。されども常沒の凡夫をあはれみ給 |
Z09_0135B06: | ふがゆへに。我等が往生に。菩薩の正覺をかけて。衆生 |
Z09_0135B07: | うまれずば。我も佛にならじとちかひたまふ。これま |
Z09_0135B08: | めやかに身にかへたる御慈悲なり。いはむや法藏比 |
Z09_0135B09: | 丘本願をおこしをはりて。勇猛堅固の心ざしをもて。 |
Z09_0135B10: | かさねてちかひをなしてのたまはく。我れ世にこえ |
Z09_0135B11: | たる願をたてぬ。かならず無上道にいたらん。この願 |
Z09_0135B12: | 滿足せずは。ながく正覺をならじ。この願もし成就す |
Z09_0135B13: | べくは。大千世界もうごき。そらの中なる諸天。たへな |
Z09_0135B14: | る花をふらせとの給ひしに。すなはち大地もたちま |
Z09_0135B15: | ちにうごき。そらよりたへなる花もふり。自然の音樂 |
Z09_0135B16: | そらの中にありて。決定して無上正覺をなり給ふべ |
Z09_0135B17: | しと。しらべしこそ。身の毛もよだちて。たふとくおぼ |