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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0335A01: 月圓ナリ。○下に引たるは般舟讚の文なり。これ正
Z08_0335A02: しく一部の旨歸。勸讚の本意なり。つ〻しみて。なをざ
Z08_0335A03: りにすることなかれ。●(九〇)あらたに極樂にうま
Z08_0335A04: れて。彌陀にまみゆる也。○是は始覺なり。下の句は
Z08_0335A05: 本覺に同ずる也。●(九一)往生の日は。はじめあるに
Z08_0335A06: 似たれども。證悟の時にいたりては。始覺すなはち本
Z08_0335A07: 覺に融して。古鄕にかへり。わが父にあふなり。記
Z08_0335A08: 。本覺眞我。名。眞如之城法王
Z08_0335A09: 。新拾遺第十七に。此文の心を。雙救上人さらにま
Z08_0335A10: た〻つねきたれとすみなれし。むかしの花の都なり
Z08_0335A11: けり。○釋大衍論。若得レハ始覺。還本覺
Z08_0335A12: 同鈔。始覺本覺。靈知之性冥然トM(シテ)
Z08_0335A13: ナリ。●(九二)本覺眞如の理に歸して。始本不二。凡
Z08_0335A14: 聖一如の時。●(九三)十劫以前始覺の彌陀。始成の極
Z08_0335A15: 樂なり。依正とは。依報と正報と也。三藏法數。依
Z08_0335A16: 依報。卽佛所依之國土。正正報。卽佛能依
Z08_0335A17: 之色身ナリ。○拙庵云。始覺滿足。本覺究顯スレハ。始本
Z08_0335A18: 一合M(シテ)。無復分張。又云。國土。佛身
Z08_0335A19: 依正旣一心。一心豈分シヤ能所。是彌陀
Z08_0335A20: 。不。金剛錍。故。果地依正融
Z08_0335B01: 。竝衆生理本故也。法智大師。法界圓
Z08_0335B02: 融。不思議體。作我一念之心。亦復擧體。作
Z08_0335B03: 。作。惠心。又非凡下有ノミニ
Z08_0335B04: 。亦乃聖人備ヘタリ凡性。金錍論。阿鼻依正
Z08_0335B05: 極聖自心。毗盧身土。不凡下一念
Z08_0335B06: 云云。極聖凡下因果。遙ナレ𪜈卽是旣一如ナリ。中間
Z08_0335B07: 諸界機應。相近キヿM(シテ)。●(九四)果佛圓明
Z08_0335B08: の體は。すなはち。われら本具の性德なり。今すでに
Z08_0335B09: 性具の身土あらはれて。修性冥妙なり。されば極樂と
Z08_0335B10: いひ。彌陀と申すも。もとよりわが佛性にそなはりた
Z08_0335B11: る依正ぞと也。依報の極樂は。本來の法王家なり。正
Z08_0335B12: 報の彌陀は。性具の慈父なり。まことに彌陀佛に別
Z08_0335B13: の所證なし。またく衆生の本性を。さとりて成佛した
Z08_0335B14: まへるゆへなり。了譽上人曰。そのさとりは本不生の
Z08_0335B15: 心地。入一法句の理性なり。その心理は。三世諸佛と。
Z08_0335B16: 法界の衆生と。無二無別なり。彌陀は曠劫に道を行じ。
Z08_0335B17: 我等が心理をさとりて。淸淨の依果を成し給ふ。第一
Z08_0335B18: 義諦。妙境〓相の淨土これなり。われらは淨業を修し
Z08_0335B19: て。淨土に超入すれば。彌陀佛の淸淨の依果に合會す。
Z08_0335B20: すなはち入一法句これ也。極樂の入一法句といふは。

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