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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0218A01: (煩)ひをなせり。(一九七)その身のくるしみのなかに。
Z08_0218A02: 生苦は。し〻むらをけづるがごとし。(一九八)いたみな
Z08_0218A03: けども。(一九九)いはけなく稚。オサナゲして。(二〇〇)物い
Z08_0218A04: はざれば。父母はた▲よろこびて。いだきもてあそぶ。
Z08_0218A05: (二〇一)死苦は。(二〇二)つぎめをたつに〻たり。(二〇
Z08_0218A06: 三)かなしみさけ(叫)めども。(二〇四)たましゐさり
Z08_0218A07: てかたらざれば。(二〇五)妻子はなげ〻ども。さらに
Z08_0218A08: かくまでともしらず。(二〇六)病苦は。(二〇七)いたま
Z08_0218A09: しけれども。しなぬ事も。あればとおもふになげきと
Z08_0218A10: せず。(二〇八)老苦は。(二〇九)すさまじけれども。いの
Z08_0218A11: ちのながきにかへてよろごびとす。(二一〇)た▲すこ
Z08_0218A12: しもなぐさまる〻方あれば。おほくのくるしみをわ
Z08_0218A13: すれたり。(二一一)たまたま病死の身をおかさん事を。
Z08_0218A14: おもひしるかとすれば。(二一二)又衣食のいのちを。さ
Z08_0218A15: さへん。(二一三)たよりをもとむる程に。(二一四)(リヤ〓)(イク)
Z08_0218A16: むかへては。(二一六)身のうへのころもの。(二一七)お
Z08_0218A17: り(時)にしたがはぬをなげき。(二一八)朝夕をを(逐)ふ
Z08_0218A18: ては。(二一九)口のうちの食の。時にかなはぬをかなし
Z08_0218A19: むま〻に。はかりなき(二二〇)紡績の(二二一)艱辛を
Z08_0218A20: くわ(は)へ。(二二二)稼穡の。(二二三)劬勞をそへて。(二
Z08_0218B01: 二四)いと▲おほきなるくるしみとなりぬ。(二二五)た
Z08_0218B02: だ(二二六)雲をき。(著)(二二七)風をす(食)きても(二
Z08_0218B03: 二八)あられねば。一生つゐに。世わたるみちに。たふ
Z08_0218B04: れふ(倒臥)しなんこそあぢきなけれ。(二二九)せめて。
Z08_0218B05: (二三〇)うへをやす(休)め。さむさをや(止)むるまでな
Z08_0218B06: らば。(二三一)原憲が(二三二)も〻つ▲(百結)り。(二三三)
Z08_0218B07: 顏氏が(二三四)ひとひさご。(瓢)(二三五)もとめんもや
Z08_0218B08: すく。さでもソレデモたりぬべきを。(二三六)このうへ
Z08_0218B09: になを。過分をこのむは。(二三七)みな要なき心の(二
Z08_0218B10: 三八)あやに(文惡)くなり。(二三九)そのおこりを思へ
Z08_0218B11: ば。(二四〇)貪瞋(二四四)したがふ(貪)を愛し。(二四二)
Z08_0218B12: そむく(瞋)をいかり。(二四三)癡慢の(二四四)をろか
Z08_0218B13: (癡)なる心。(二四五)たかくあがりたちぬるより(二四六)
Z08_0218B14: やう〱むねのうちわづらはしくして。そのおもひ
Z08_0218B15: やすめがたし。(二四七)ねん(念)じかねて。(二五八)心
Z08_0218B16: のゆくにまかすれば。(二四九)つゐに名利のそのには
Z08_0218B17: しりいで〻。(二五〇)はや。(二五一)おほきなるなげき
Z08_0218B18: のはしにつきぬ。(二五二)いまはわづらひのほのを(
Z08_0218B19: ほ)けすべからざれば。(二五三)(ミカド)につかへて(二五四)
Z08_0218B20: 名をのぞみ。(イチ)にわ(は)しりて(走)利をもとめ。心の

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