浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0197A01: | 世界の心を。大江賴重草の原ひかりまちとる露にこそ。月 |
Z08_0197A02: | もわきてはかけやとしけれ。●(十八)黑谷上人ノ云ク。光 |
Z08_0197A03: | 明の緣と名號の因と和合せば。攝取不捨の益を。かう |
Z08_0197A04: | ふらんことうたがふべからず。此ゆへに。往生禮讚の |
Z08_0197A05: | 序に云。諸佛所證。平等是一。若以二願行ヲ一。來收非レ無二因 |
Z08_0197A06: | 緣一。然彌陀世尊。尤起二深重誓願一。以二光明名號一。攝二-化十 |
Z08_0197A07: | 方一といへり。已上顯眞法印云。我々佛を念ずれば。佛われ |
Z08_0197A08: | をてらし給ふ。光明われをてらせば。罪障きえずとい |
Z08_0197A09: | ふことなし。藥王樹にふる〻ものは。毒なれども。藥と |
Z08_0197A10: | なるひかりをかうふらんもの。たれか罪障のこりあ |
Z08_0197A11: | らん。已上○淨名疏ニ云ク問。光照云何カ能ク破レ惡ヲ生レ善ヲ。 |
Z08_0197A12: | 答。譬如下薰藥ノ烟觸レハ。病苦則除テ。身得中安樂ヲ上。光觸モ亦 |
Z08_0197A13: | 爾ナリ。以下此ノ光從二善法一而出ヲ上。隨テレ觸ニ苦ヲ除ク。已上●(十 |
Z08_0197A14: | 九)法華喩譬品ニ云ク。但以二慇懃ノ方便ヲ一。勉テ濟二諸子火 |
Z08_0197A15: | 宅之難ヲ一。已上韻會ニ云ク。慇懃ハ委曲ノ貌ナリ。已上序分義ニ云ク。 |
Z08_0197A16: | 尋テ思ハ二佛之恩德ヲ一。碎クレ身ヲ之極リ惘然タリ。已上●(二十) |
Z08_0197A17: | ほる〻とは。耄の字にて。老耄せる人のごとく。うか |
Z08_0197A18: | 〱として境をしらざる義なり。これ失念なり。○記 |
Z08_0197A19: | 主上人ノ云ク。正念ハ翻ス二失念ニ一。失念ト者。知ルヿレ境ヲ不レ |
Z08_0197A20: | 正カヲ。已上●(二十一)さすが心はたしかなれども。身のく |
Z08_0197B01: | るしみにせめられて。わすれあやまるなり。これ錯亂 |
Z08_0197B02: | なるべし。●(二十二)臨終に失念苦痛して。十念をと |
Z08_0197B03: | なへ得ずば。來迎もあるべからずとおもへるなり。人 |
Z08_0197B04: | の上をみるに。わが臨終も心もとなくて。きもをつぶ |
Z08_0197B05: | すとなり。○あらましとは。かねての心ありてなり。續 |
Z08_0197B06: | 千載。如空上人かねておもふむかへの雲のあらましも。こ〻 |
Z08_0197B07: | ろにうかふにしの山のは。●(二十三)早晩とは。正不正 |
Z08_0197B08: | の義なり。むかしより和俗のもちゐる詞なり。○來迎 |
Z08_0197B09: | の願とは。四十八願の第十九の本願なり。○引接とは。 |
Z08_0197B10: | すでに蓮臺にのせて。みちびき給ふことなり。○そも |
Z08_0197B11: | 〱佛の來迎し給ふことは。臨終を正念ならしめん |
Z08_0197B12: | ためなり。正念の上の來迎にあらず。來迎の上の正念 |
Z08_0197B13: | なり。○大經ニ曰ク。設シ我得タランニレ佛ヲ。十方ノ衆生。發二菩 |
Z08_0197B14: | 提心ヲ一。修シ二諸ノ功德ヲ一。至心ニ發願M(シテ)。欲レ生二我國ニ一。臨テ二壽 |
Z08_0197B15: | 終ル時ニ一。假令ヒ不ンハ下與ニ二大衆ト一圍遶M(シテ)。現中其ノ人ノ前ニ上者。 |
Z08_0197B16: | 不レ取ラ二正覺ヲ一。已上同鈔ニ曰ク。或ハ有二佛土一。由テ二佛ノ迎接ニ一。 |
Z08_0197B17: | 卽便往生ス。或ハ有二佛土一。雖レ無二佛迎一。亦自往生ス。無キ二佛 |
Z08_0197B18: | 迎一者。多ク爲ニ二邪業ノ一。而所ル二障礙セ一。有レハ二佛迎一者。諸 |
Z08_0197B19: | 邪業繫。無二能ク礙ル者一。法藏愍二-念M(シテ)臨終ノ障礙ヲ一。選二-擇M(シテ) |
Z08_0197B20: | 此ノ願ヲ一。攝ス二順次ノ機ヲ一也。已上禮讚ノ記ニ云ク。各依テ二早 |