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Z0380 西要鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0195A01: 三界の生死を此岸といふ。○心やすからずとは。心も
Z08_0195A02: となく。氣遣におぼしめす義なり。○天台。生死
Z08_0195A03: 此岸。𣵀槃彼岸已上●(七)吉水上人。攝
Z08_0195A04: 取の光明の中に。又化佛菩薩まし〱て。此人を攝護
Z08_0195A05: して。百重千重圍繞し給ふに。信心いよ〱增長し。衆
Z08_0195A06: 苦こと〲く消滅す云云。東大寺十問答。問云。攝
Z08_0195A07: 取の光明は。一度てらしては。いつも不退なると申人
Z08_0195A08: の候は。一定にて候か。答云。此事おほきなるひがごと
Z08_0195A09: なり。念佛のゆへにこそ。てらすひかりの。念佛退轉
Z08_0195A10: して後は。何物を便にて〻らすべきぞ。さやうにある
Z08_0195A11: ならば。念佛一遍申さぬものやはある。されども往生
Z08_0195A12: するものはすくなく。せざるものはおほきこと。現證
Z08_0195A13: たれかうたがはん。已上さればまことの心たえず。念佛
Z08_0195A14: 退轉なくば。いつもひかりの中にあること。雲の山を
Z08_0195A15: つ〻み。魚の水にすむがごとくなるべし。●(八)一期の
Z08_0195A16: 間は。佛の御ひかりにつ〻まれ給て。死して後は極樂
Z08_0195A17: の蓮臺にのぼるべし。とてもかくても此身には。おも
Z08_0195A18: ひわづらふことなし。●(九)大智律師彌陀經義疏
Z08_0195A19: 。當知。我輩處M(シテ)佛光。都トモ覺知。佛光
Z08_0195A20: M(シテ)略無タマフヿ。猶如盲人ルカ月輪
Z08_0195B01: 已上異本寶物集第七。彌陀は攝取の光明をはなち
Z08_0195B02: て照したまひ。廿五の菩薩は。常に來て守り給へども。
Z08_0195B03: 父母所生の眼。つたなくしてみる事なし。たとへば。眼
Z08_0195B04: しゐたる子を。父母養育すといへども。父母をしらざ
Z08_0195B05: るがごとし。已上●(十)二河のたとへとは。上卷にあり
Z08_0195B06: し二河白道の譬說の事なり。貪欲瞋恚の心の中に。ま
Z08_0195B07: れ〱に極樂をねがふ心あるは。水の川。火の河の間
Z08_0195B08: に。しろくほそき道あるがごとし。それをわたりてゆ
Z08_0195B09: くことはあやうけれども。此光明の御手をのべて。行
Z08_0195B10: 者の信手を引き給へば。何のをそれもなく。たのもし
Z08_0195B11: きかたうどなり。○(十一)攝取の利益を感歎する詞な
Z08_0195B12: り。是はかねて三垢消滅といふことをとへるなり。●
Z08_0195B13: (十二)貪欲。瞋恚。愚癡の三毒の煩惱を三垢といふ。消
Z08_0195B14: 滅とは。自然ときゆる義なり。○大經上。其
Z08_0195B15: 。遇。三垢消滅。身意柔軟ナリ。歡喜踊躍M(シテ)
Z08_0195B16: 善心生焉。已上同鈔。三垢等者。卽指三毒。蒙
Z08_0195B17: 光觸。能貪等。問。設光力アリト。具縛
Z08_0195B18: 夫。何。答。三毒漸ラク。名。非
Z08_0195B19: スト。擧之。發心以前三毒。稱念已
Z08_0195B20: 三毒。定カル。三毒若有微薄者。當知。

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