浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0142A01: | り。○願海とは。佛願のふかく。ひろきこと海のごと |
Z08_0142A02: | し。○染習の二字。法句譬喩經には。漸染翫習となり。 |
Z08_0142A03: | ○枚叔カ諫ル二吳王ヲ一上書ニ云ク。泰山之霤穿ツレ石ヲ。殫極之 |
Z08_0142A04: | 䋁斷レ榦リ。水ハ非ス二石之鑽ニ一。索非ス二木之鋸ニ一。漸靡ノ使ル二 |
Z08_0142A05: | 之然ラ一也。已上大明一統志廿二ニ云ク。泰山在リ二泰安州ノ北 |
Z08_0142A06: | 五里ニ一。卽東嶽ノ岱宗也。舜東ノ方ニ巡狩M(シテ)至タマフレ此ニ。其ノ |
Z08_0142A07: | 山屈曲ニM(シテ)盤道アリ。至マテ二絕頂ニ一高キヿ四十餘里ト。已上佛本 |
Z08_0142A08: | 行經ニ云ク。世尊與ニ二難陀比丘ト一。至ニ二魚肆ニ一。佛令下難陀ヲM(シテ) |
Z08_0142A09: | 取テ二少キ籍魚ノ草ヲ一。握ルヿ少時ニM(シテ)棄テ上レ之ヲ。令テレ臭レ手ヲ問フレ |
Z08_0142A10: | 之ニ。難陀ノ曰。唯有トイフ二腥臭之氣一。又至テ二香店ニ一。令メレ取ラ二 |
Z08_0142A11: | 褁ルレ香ヲ紙ヲ一。掬ルヿ少時ニM(シテ)棄テレ之ヲ。復問二難陀ニ一。答。唯 |
Z08_0142A12: | 聞クトイフ二香氣ノミヲ一。佛語ク二難陀ニ一。善友惡友。相染習スルヿ |
Z08_0142A13: | 亦復如レ是。若シ親ハ二善友ニ一。必定テ當レ得二廣大ノ名聞ヲ一。 |
Z08_0142A14: | 已上釋氏要覽下引之。又法句譬喩經第一雙要品にも此事あり。● |
Z08_0142A15: | (四四)枚叔カ上書ニ曰ク。磨礱砥礪M(シテ)。不レトモレ見二其損スルヿ一。 |
Z08_0142A16: | 有テレ時而盡ク。種樹畜養。不モレ見二其益スルヲ一。有テレ時而大ナリ。 |
Z08_0142A17: | 已上●(四五)心は境に隨て轉ずるゆへ。筆をとれば物 |
Z08_0142A18: | か〻れ。樂器をとれば音をたてんとおもふ。おこた |
Z08_0142A19: | るうちにも。數珠をとれば。善業をのづから修せら |
Z08_0142A20: | れ。散亂の心ながらも。繩床に坐せば。覺ずして禪定 |
Z08_0142B01: | なるべし。徒然草の心。○孫卿子ニ曰ク。人居レハレ楚ニ而楚。居レハレ |
Z08_0142B02: | 夏ニ而夏。非二天性ニ一也。積靡ノ使ルレ然カラ也。已上陳師道カ思 |
Z08_0142B03: | 亭記ニ云ク。目之所ニハレ視ル。而思ヒ從フレ之ニ。視テハ二干戈ヲ一則 |
Z08_0142B04: | 思ヒレ鬭ンヿヲ。視テハ二刀鋸ヲ一則思フレ懼ルヿヲ。視テハ二廟社ヲ一則思フレ |
Z08_0142B05: | 敬センヿヲ。視テハ二茅家ヲ一則思フレ安センヿヲ。夫レ人ハ存ス二好惡喜 |
Z08_0142B06: | 懼之心ヲ一。物至テ而思フ。固トニ其ノ理也。已上榻鴫曉筆ニ云ク。 |
Z08_0142B07: | 緣に依てなびきやすく。事にふれてしたがひやすき |
Z08_0142B08: | は人の心なり。たとひ道心なき人も。佛にむかひた |
Z08_0142B09: | てまつれば。すこしの善心もおこり。又いかなる智 |
Z08_0142B10: | 行兼備の聖人なりとも。媚たるかたちを見て。目を |
Z08_0142B11: | よころばしむるは凡夫のならひなり。鮑魚のいちぐ |
Z08_0142B12: | らに入。芝蘭の園にいたるがごとし。袂裳は同じけ |
Z08_0142B13: | れども。臭薰はるかにことなり。人の生れながらな |
Z08_0142B14: | るはまれなり。おほくは事に隨ひ。緣にふれて。よく |
Z08_0142B15: | も。あしくもなれるにや。已上●(四六)ひしと心にか |
Z08_0142B16: | けて。●(四七)つゐでよき方に。淨土の法を說く人 |
Z08_0142B17: | あれば。かならず行て聞くとなり。●(四八)又つね |
Z08_0142B18: | に。心にかけて。そのたうとき事を。おもひなる〻な |
Z08_0142B19: | り。●(四九)久しく心にかけたるしるしに。今は往 |
Z08_0142B20: | 生の大事。よも。遂げはづすまじとはおもふなり。さ |