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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0118A01: 已上寒山詩。上人猛心利ナリ。一タヒ便。中
Z08_0118A02: 心淸淨ナリ。審思M(シテ)甚要。下士ニM(シテ)暗癡ナレハ
Z08_0118A03: 頑皮最已上○法然上人。念佛の義をふか
Z08_0118A04: くいふ事は。かへりてあさき事なり。義はふか〻らず
Z08_0118A05: とも。欣求だにもふかくば。一定往生はしてん云云。敬
Z08_0118A06: 佛房。後世者の法門は。義はあさくて。心ざしがふ
Z08_0118A07: か〻るべきなり。已上いはんや事理縱橫。圓頓不可思議
Z08_0118A08: の法門なるをや。●(三九)智者のつたふるところな
Z08_0118A09: れば。法門に私なくして。經釋に符合す。これ賢者のか
Z08_0118A10: ろしめざるゆへなり。●(四〇)なは萬葉に勿の字な
Z08_0118A11: り。○したまはせそとは。いるかせにすることなかれ
Z08_0118A12: となり。眞諦。散心ヲハ覆器。無キカ聞慧ナリ。忘
Z08_0118A13: ヲハ漏器。難。無思慧ナリ。倒心ヲハ
Z08_0118A14: 穢器。非ナルヲ。無修慧ナリ已上淨名
Z08_0118A15: 。聞𪜈若不レハ。無受潤因。聽而不。無
Z08_0118A16: 旨趣。思而不レハ。無スルヿ。三慧若レハ。入ルヿ
Z08_0118A17: 已上●(四一)かくいへば。嗚呼がましき自
Z08_0118A18: 讚のやうにおもはる〻事もあるべし。○をこは前に
Z08_0118A19: 註せり。○荒言とは。大なる言なり。類書纂要。荒
Z08_0118A20: 〓廣大ニM(シテ)。無畔岸之言也。已上字彙。荒大也。
Z08_0118B01: 已上●(四二)自稱はなを信じがたかるべし。その邪正
Z08_0118B02: をしらんとならば。上人御作の書をもひらき。御遺弟
Z08_0118B03: の說をきける人に。たづねても見るべしとなり。○か
Z08_0118B04: れとは。御遺書の事なり。これとは。遺弟の傳說の事
Z08_0118B05: なり。○是までに法門の事をいふ。是より下は。暇乞の
Z08_0118B06: 詞なり。●(四三)おひぬれはおなしことこそとられ
Z08_0118B07: けれ。と歌にもよめり。●(四四)むねもわびしとは。身
Z08_0118B08: のひゆるゆへ。心地もあしきなり。あけがたの霧にて。
Z08_0118B09: 身もひゆるなるべし。○九品の値遇とは。淨土にをい
Z08_0118B10: てめぐりあはんとなり。○是より下は。向阿上人の御
Z08_0118B11: 詞なり。●(四五)淸輔奧義抄。あやなしとは。あ
Z08_0118B12: ぢきなしといふ事とぞみえたると云云。古今に。見すも
Z08_0118B13: あらす見もせぬ人のこひしくは。あやなくけふやな
Z08_0118B14: かめくらさん。葵の卷にあやなくもへたてける哉夜をか
Z08_0118B15: さね。さすかになれしなかの衣を。○なごりをおしむ
Z08_0118B16: 詞と見ゆ。○のこる事とは。さきの法門にとひもらす
Z08_0118B17: 事なり。●(四六)なを法門をたづねんためにや。その
Z08_0118B18: 老僧の跡をしたひて。御堂を立いでられたり。●(四七)
Z08_0118B19: 愚僧とは。向師の御事なり。時は秋なり。處は山あひ
Z08_0118B20: なり。曉の霧ふか〻るべし。○菅丞相詩に。山家侵

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