浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0118A01: | 已上寒山詩ニ曰ク。上人ハ猛心利ナリ。一タヒ聞テ便チ知ルレ妙ヲ。中 |
Z08_0118A02: | 流ハ心淸淨ナリ。審思M(シテ)云フ二甚要ト一。下士ハ鈍ニM(シテ)暗癡ナレハ。 |
Z08_0118A03: | 頑皮最モ難シレ裂キ。已上○法然上人ノ云ク。念佛の義をふか |
Z08_0118A04: | くいふ事は。かへりてあさき事なり。義はふか〻らず |
Z08_0118A05: | とも。欣求だにもふかくば。一定往生はしてん云云。敬 |
Z08_0118A06: | 佛房ノ云ク。後世者の法門は。義はあさくて。心ざしがふ |
Z08_0118A07: | か〻るべきなり。已上いはんや事理縱橫。圓頓不可思議 |
Z08_0118A08: | の法門なるをや。●(三九)智者のつたふるところな |
Z08_0118A09: | れば。法門に私なくして。經釋に符合す。これ賢者のか |
Z08_0118A10: | ろしめざるゆへなり。●(四〇)なは萬葉に勿の字な |
Z08_0118A11: | り。○したまはせそとは。いるかせにすることなかれ |
Z08_0118A12: | となり。眞諦ノ云ク。散心ヲハ名ク二覆器ト一。無キカ二聞慧一故ナリ。忘 |
Z08_0118A13: | 心ヲハ名ク二漏器ト一。難クレ得ヿ而モ失ス。無カ二思慧一故ナリ。倒心ヲハ |
Z08_0118A14: | 名ク二穢器ト一。非ナルヲ而モ謂フレ是ト。無カ二修慧一故ナリ。已上淨名ノ疏ニ |
Z08_0118A15: | 云ク。聞𪜈若不レハレ聽カ。無二受潤因一。聽テ而不ハレ思ハ。無シ二深キ |
Z08_0118A16: | 旨趣一。思テ而不レハレ修セ。無レ證スルヿレ理ヲ。三慧若シ備レハ。入ルヿレ |
Z08_0118A17: | 道ニ不レ疑ハ。已上●(四一)かくいへば。嗚呼がましき自 |
Z08_0118A18: | 讚のやうにおもはる〻事もあるべし。○をこは前に |
Z08_0118A19: | 註せり。○荒言とは。大なる言なり。類書纂要ニ云ク。荒 |
Z08_0118A20: | 唐ハ〓廣大ニM(シテ)。無キ二畔岸一之言也。已上字彙ニ云ク。荒ハ大也。 |
Z08_0118B01: | 已上●(四二)自稱はなを信じがたかるべし。その邪正 |
Z08_0118B02: | をしらんとならば。上人御作の書をもひらき。御遺弟 |
Z08_0118B03: | の說をきける人に。たづねても見るべしとなり。○か |
Z08_0118B04: | れとは。御遺書の事なり。これとは。遺弟の傳說の事 |
Z08_0118B05: | なり。○是までに法門の事をいふ。是より下は。暇乞の |
Z08_0118B06: | 詞なり。●(四三)おひぬれはおなしことこそとられ |
Z08_0118B07: | けれ。と歌にもよめり。●(四四)むねもわびしとは。身 |
Z08_0118B08: | のひゆるゆへ。心地もあしきなり。あけがたの霧にて。 |
Z08_0118B09: | 身もひゆるなるべし。○九品の値遇とは。淨土にをい |
Z08_0118B10: | てめぐりあはんとなり。○是より下は。向阿上人の御 |
Z08_0118B11: | 詞なり。●(四五)淸輔奧義抄ニ云ク。あやなしとは。あ |
Z08_0118B12: | ぢきなしといふ事とぞみえたると云云。古今に。見すも |
Z08_0118B13: | あらす見もせぬ人のこひしくは。あやなくけふやな |
Z08_0118B14: | かめくらさん。葵の卷にあやなくもへたてける哉夜をか |
Z08_0118B15: | さね。さすかになれしなかの衣を。○なごりをおしむ |
Z08_0118B16: | 詞と見ゆ。○のこる事とは。さきの法門にとひもらす |
Z08_0118B17: | 事なり。●(四六)なを法門をたづねんためにや。その |
Z08_0118B18: | 老僧の跡をしたひて。御堂を立いでられたり。●(四七) |
Z08_0118B19: | 愚僧とは。向師の御事なり。時は秋なり。處は山あひ |
Z08_0118B20: | なり。曉の霧ふか〻るべし。○菅丞相ノ詩に。山家侵ス二 |