浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0116A01: | 隆朝臣の長男なり。初は叡空上人につかへて。後には |
Z08_0116A02: | 法然上人を師とし給ふ。博學智行の高僧にして。二條 |
Z08_0116A03: | 院ことに御歸依あつくまし〱けり。○嵯峨の正信 |
Z08_0116A04: | 房湛空は。德大寺左大臣實能公の孫。法眼圓實の眞弟。 |
Z08_0116A05: | 大納言律師公全これなり。しかるべき宿緣にや。浮生 |
Z08_0116A06: | の名利をいとひ。上人の弟子となりて。淨土門に入り。 |
Z08_0116A07: | 二尊院に住し給へり。○右兩師の事。くわしく繪詞傳 |
Z08_0116A08: | にあればゆきて見るべし。○正信上人ノ云ク。故上人ノ御 |
Z08_0116A09: | 義ハ。留ル二于鎭西善導寺之內ニ一也。已上決答●(三三)決答ニ |
Z08_0116A10: | 云ク。然阿問テ二乘願上人ニ一云ク。故上人ノ遺弟。其ノ義水 |
Z08_0116A11: | 火ニM(シテ)。而各稱ス二相傳ト一。眞僞如何。彼ノ人答テ云ク。當時京中 |
Z08_0116A12: | 興盛ノ義。共ニ一字一言モ。非ス二故上人ノ御義ニ一。聖光房ノ上 |
Z08_0116A13: | 人ハ。爲タル二修學生一之上ヘ。多年稽古之人也。偏ニ是レ故上 |
Z08_0116A14: | 人ノ義也。不ルレ及ハ二不審ニ一事也。此ノ事非ス二偏頗ニ一候。若シ |
Z08_0116A15: | 在セハ二偏頗ヲ一者。京中ノ人々ヲコソ。可ク二歎M(シテ)申ス一候。然レ𪜈而 |
Z08_0116A16: | 得ルレ罪ヲ事也。全ク非スト二虗言ニ一云云。聖覺ノ說法ニ云ク。京 |
Z08_0116A17: | 中興盛ノ義。共ニ全ク非ス二故上人ノ御義ニ一。但鎭西聖光房ノ |
Z08_0116A18: | 上人ハ。數年ノ稽古ニM(シテ)。故上人ノ御義。一分モ不レ違ハ候。若シ |
Z08_0116A19: | 存セハ二虛言ヲ一者。可キレ有ル二阿彌陀佛ノ所罸一也。如ク此誓言 |
Z08_0116A20: | 及フ二度々ニ一之後。又云ク。但存スル二異義ヲ一之人モ。又故上人ノ |
Z08_0116B01: | 門人也。爰ニ知ヌ。上人選テ二器量ヲ一。有ト二許不許一云フ事ヲト。 |
Z08_0116B02: | 人々被二思食一候覽。其ノ條依テ二器量ニ一。而可ンハレ被ルレ授ケ者。 |
Z08_0116B03: | 先ツ可キレ被レ授ケ二聖光ニ一也。其ノ時ノ御弟子ノ中。過タル二聖光ニ一 |
Z08_0116B04: | 之人ハ。誰人ソ耶。若シ依テ二志ノ深キニ一。而可クハレ被ルレ授ケ者。亦 |
Z08_0116B05: | 可キレ被ルレ授二聖覺ニ一也。佛モ令二知見セ一給フ覽。聖覺奉ルレ歸二 |
Z08_0116B06: | 上人ニ一之志。誰人𪜈難シレ比ヘレ肩ヲ云云。敬蓮社聞キ二此ノ說 |
Z08_0116B07: | 法ヲ一。疎ンM(シテ)二一念義ヲ一。令レ成ラ二善導寺ノ御弟子ト一畢ヌ。已上明遍 |
Z08_0116B08: | 僧都ノ云ク。近代念佛の行に付て。無盡の義を談ずとき |
Z08_0116B09: | こゆ。此事を推するに。念佛のものうきがいたすとこ |
Z08_0116B10: | ろかと覺ゆ。人ごとに憍慢あるゆへに。た▲ひらに念 |
Z08_0116B11: | 佛が申されぬとはいはれずして。その義をとかくい |
Z08_0116B12: | ひてこまやかにこれを修せざるにや。まことにいか |
Z08_0116B13: | なる甚深の義を存ずとも。修行せずば無益なり。已上● |
Z08_0116B14: | (三四)眞實に臆說邪義は。いま〱しくきらふべき事 |
Z08_0116B15: | なり。穎川とは。處の名なり。むかしもろこしに。許 |
Z08_0116B16: | 由といふ賢人ありき。堯の帝。それに位をゆづらんと |
Z08_0116B17: | のたまひしかども。うけひかずしてあまさへ。か〻る |
Z08_0116B18: | うき事聞たる耳なりとて。頴川にゆきて耳をあらひ |
Z08_0116B19: | けり。今その事によせて。かりそめにも邪敎を聞くこ |
Z08_0116B20: | とを。いましめらる〻なり。○上足とは。上首の弟子 |