浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0115A01: | し給ぶなれば。法然上人の智道のふかさ。おもひやら |
Z08_0115A02: | れて。ます〱たうとし。○是すなはち智者のしるし |
Z08_0115A03: | なり。道心者のしるしなり。かの淺智短綆の者は。深 |
Z08_0115A04: | 義を聞ども。信ずる事あたはず。我執上慢の類は。を |
Z08_0115A05: | のれが才をあらはさんために。師說をもどきて。新義 |
Z08_0115A06: | を立る也。用意問答ニ云ク。故上人の義趣を。たがへずい |
Z08_0115A07: | はる〻人。すくなくなりしかば。かへりていにしへの |
Z08_0115A08: | 義となづけて。皆すてたる世に成たること。大にいた |
Z08_0115A09: | ましき事なり。眞に故上人は。世もすこしあがり。見濁 |
Z08_0115A10: | もかろし。人にとりて又道心もふかく。智惠もふかく |
Z08_0115A11: | して。みづから出離の道をなげき。ひさしく一代藏經 |
Z08_0115A12: | をひらきたづね。三國往生の跡をか▲みて。終に善導 |
Z08_0115A13: | の御釋に歸し給ひ。本願念佛。出離の最要なりと知て。 |
Z08_0115A14: | 三心の釋文に眼をさらし。心を留て。料簡し給ひけん。 |
Z08_0115A15: | さだめて和尙の御心にもかなひ。とをくは釋迦彌陀 |
Z08_0115A16: | 二尊の。佛意にもたがはじとこそ。をしはかられたり。 |
Z08_0115A17: | ○韓退之カ師ノ說ニ云ク。古之聖人ハ。其出ルヿレ人也遠シ |
Z08_0115A18: | 矣。猶且ツ從テレ師ニ而問フ焉。今之衆人ハ。其ノ去ルヿ二聖人ヲ一 |
Z08_0115A19: | 也亦遠シ矣。而M(シテ)耻ツ學ヿヲ二師ニ一。是ノ故ニ。聖ハ益々聖ニM(シテ)。 |
Z08_0115A20: | 愚ハ益々愚ナリ。聖人之所二-以爲ル一レ聖。愚人之所二-以爲ル一レ愚。 |
Z08_0115B01: | 其レ皆出タル二於此ヨリ一乎。已上●(三一)勢觀房源智は。備中 |
Z08_0115B02: | 守師盛朝臣の子。小松內府重盛公の孫なり。十三歲に |
Z08_0115B03: | して。上人の禪室に入て給仕する事十八年。くはしく |
Z08_0115B04: | 淨土の法門をならひ。吉水の遺跡を繼き給へる人な |
Z08_0115B05: | り。詳ナリ二于繪詞傳第四十五卷ニ一。○せうそことは。狀の事なり。源氏に |
Z08_0115B06: | もある詞なり。消息と書くなり。竪音通ずるゆへ。そこ |
Z08_0115B07: | といふなり。易ニ曰ク。天地盈虛。與レ時消息ス。已上禮記月令ノ |
Z08_0115B08: | 註ニ云ク。陽生スルヲ爲シレ息ト。陰死スルヲ爲レ消ト。已上これらの心 |
Z08_0115B09: | にて。人の安否をたづぬる往來の書狀を。消息といふ |
Z08_0115B10: | なり。○かの具なる消息ニ云ク。相ヒ互ニ不二見參セ一。以テ年 |
Z08_0115B11: | 月多ク積リ候。于レ今存命ス。今一度ノ見參ハ。今生ニ難クレ有覺ヘ |
Z08_0115B12: | 候。哀ニ候者歟。抑々先師念佛之義。末流濁亂M(シテ)。義道 |
Z08_0115B13: | 不ルヿレ似レ昔ニ。不可說ニ候。御邊一人。正義傳持之由。承リ |
Z08_0115B14: | 及ヒ候也。返々本懷ニ候。喜悅無クレ極思ヒ給ヘ候。必ス遂テ二往 |
Z08_0115B15: | 生ノ本望ヲ一。可クレ期ス二引導値遇ノ緣ヲ一候者也。以二便宜ヲ一捧二 |
Z08_0115B16: | 愚札ヲ一。御報何レノ日カ拜見セン哉。他事短筆ニ難レ盡シ候。已上嘉禎 |
Z08_0115B17: | 二年九月二十一日の狀なり○この後文永の頃。勢觀房の附弟蓮寂房 |
Z08_0115B18: | と。鎌倉の良忠上人と。東山赤築地にて兩流を校合し |
Z08_0115B19: | 給へるに。ひとつとしてたがふ處なかりけるとなん。 |
Z08_0115B20: | 委見二黑谷御傳第四十六ニ一●(三二)白川の法蓮房信空は。左大辨行 |