浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z08_0104A01: | 法樂ヲ一。乃至成佛マテ。不レ經二生死ヲ一。豈非スレ快ニ哉。應レ |
Z08_0104A02: | 知ル。已上同記ニ云ク。上在一形ト者。對M(シテ)二三途ノ苦果ニ一。以テ二一 |
Z08_0104A03: | 世ノ功夫ヲ一。名テ爲二少苦ト一。言二似如ト一者。初心ハ未練ニM(シテ)。修 |
Z08_0104A04: | 行是苦ナリ。後心ニハ薰修M(シテ)。不レ憚カラ二苦勞ヲ一。故ニ云二似如ト一。 |
Z08_0104A05: | 應レ念ス遠劫ヨリ已來タ。徒ニ受テ二生死ノ大苦ヲ一。至マテ二於今 |
Z08_0104A06: | 日ニ一。猶作ル二流轉ノ凡夫ト一。一生空シク暮レナハ。再會何レノ |
Z08_0104A07: | 日ナラン。速ニ抛テ二萬事ヲ一。以テ救ヘシ二頭燃ヲ一。故ニ惠心ノ云ク。 |
Z08_0104A08: | 遂ニ辭M(シテ)二白日ノ下ヲ一。獨入ン二黃泉ノ底ニ一之時。更ニ墮M(シテ)二 |
Z08_0104A09: | 多百踰繕那ノ洞然タル猛火ノ中ニ一。雖二呼ヒレ天ヲ扣ト一レ地ヲ。更ニ |
Z08_0104A10: | 有二何ノ益カ一乎。願ハ諸ノ行者。疾ク生M(シテ)二厭離ノ心ヲ一。速ニ |
Z08_0104A11: | 隨ヘ二出要ノ路ニ一。已上●(八三)さほとは釣ざほなり。大 |
Z08_0104A12: | 悲の漁人は彌陀如來なり。易ニ云ク。以テ佃以漁。註ニ取ヲレ |
Z08_0104A13: | 獸ヲ曰レ佃ト。取ルヲレ魚ヲ曰レ漁ト已上。達摩多羅禪經ニ云ク。無 |
Z08_0104A14: | 明覆テ二心眼ヲ一。永ク沒ス二生死ノ淵ニ一。已上(八四)よしいか |
Z08_0104A15: | に機つたなく。心行ゆるくとも。本願にすがりて。念 |
Z08_0104A16: | 佛申ほどの者は。我も人もをしなべて。決定往生の人 |
Z08_0104A17: | 數なり。このうれしさを。何にかたとへん。○た▲し。 |
Z08_0104A18: | 一たび鉤をふくみても。その針を吐たらん魚は。漁人 |
Z08_0104A19: | の手に入がたかるべし。●(八五)是はしたしくたと |
Z08_0104A20: | へに引合て。す〻め給へるなり。○それ本願に乘じて |
Z08_0104B01: | 往生すといふは。かつてわがちからを用ひぬ事なり。た |
Z08_0104B02: | だたすけ給へとおもひて。南無阿彌陀佛と申ばかり |
Z08_0104B03: | なり。その上は。何事もみな佛の御はからひにうちま |
Z08_0104B04: | かすなり。われしらずに來迎にあづかり。我しらずに |
Z08_0104B05: | 極樂にむまる〻なり。此前に引れたる孩子のたとへ。 |
Z08_0104B06: | 筍のたとへも。みな此心にて用ひ給へり。よく〱是を |
Z08_0104B07: | 心腑におさむべし。●(八六)そも〱佛の御心は。徹 |
Z08_0104B08: | 底の御慈悲なれば。念佛せぬものをも。たすけばやと |
Z08_0104B09: | のみ。憐れみ給へども。それは他作自受とて。佛法の |
Z08_0104B10: | 道理にそむき。無因外道の所計なれば。いかにおぼし |
Z08_0104B11: | めしてもなりがたし。されば。つねに佛は。定に入て衆 |
Z08_0104B12: | 生の心を觀じて。いさ〻かも我をたのむ心やある。わが |
Z08_0104B13: | 名をとなふるものやあると。夜晝これを鑑たまひて。 |
Z08_0104B14: | 本願の釣竿を。生死の海に垂れましますゆへに。わづ |
Z08_0104B15: | かにこの名號の鉤をふくめば。そのうへの往生は。ひ |
Z08_0104B16: | とへに佛の御ちからにて。うたがひもなき事なり。○ |
Z08_0104B17: | 諸葛武侯曰ク。謀ルヿハレ事ヲ在リレ人ニ。成スルヿレ事ヲ在リレ天ニ云云。 |
Z08_0104B18: | ●(八七)上卷の初に。機心行の三をあげて。老僧の發 |
Z08_0104B19: | 端に。いかなる惡人なれども。たすけ給へと思ひて南無 |
Z08_0104B20: | 阿彌陀佛と〻なふれば。佛の本願に乘じて。必うまる |