浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0096A01: | 六合八極ノ一切衆生ノ往生極樂ハ。於テ二如來初成之時ニ一。 |
Z08_0096A02: | 而決二-定シ之一矣。彌陀法王成等正覺ハ。由テ二異生卽詣之 |
Z08_0096A03: | 理リニ一。而尅二-果ス之一焉。行者染テレ指ヲ自量セヨ矣。●(二七)こ |
Z08_0096A04: | れ往生禮讚の文なり。●(二八)上人ノ云ク。此文をつね |
Z08_0096A05: | に口にもとなへ。心にもうかべ。眼にもあてよ。此文 |
Z08_0096A06: | は四十八願の眼なり。肝なり。神なり。四十八字にむす |
Z08_0096A07: | びたる事は此ゆへなり。又云ク。信じても信ずべきは。 |
Z08_0096A08: | 必得往生の文なり。語燈錄又云。此文に至心信樂。欲生我 |
Z08_0096A09: | 國の安心を略し給ふ事は。衆生稱念。必得往生としり |
Z08_0096A10: | ぬれば。自然に三心を具足するゆへに。此理をあらは |
Z08_0096A11: | さんが爲に。略し給へるなり。出二進行集ニ一○長樂寺の隆寬 |
Z08_0096A12: | 律師。つねに此文をよみて。往生の肝心。この文にあ |
Z08_0096A13: | るべし。文字また四十八。まさしく本願の數にあたれ |
Z08_0096A14: | り。さだめてふかき心あるべしとて。つねの詞には。 |
Z08_0096A15: | 衆生稱念といふ。われあにその人にあらざらんや。必 |
Z08_0096A16: | 得往生といへり。ひとりなんぞかのむかへにもれん |
Z08_0096A17: | とて。感涙はなはだしかりき。繪詞傳にみゆ●(二九)これま |
Z08_0096A18: | で右の釋文の和解なり。○夫木抄三十四に。當知本誓 |
Z08_0096A19: | 重願不虛の心を。中務卿親王いつはりのあるをならひのこ |
Z08_0096A20: | との葉も。ちかふになればたのみやはせぬ。●(三〇) |
Z08_0096B01: | 上人ノ云ク。いかなる彌陀か。十念の悲願をおこして。十 |
Z08_0096B02: | 方の衆生を攝取し給ふ。いかなるわれらか。六字の名 |
Z08_0096B03: | 號をとなへて。三輩の往生をとげざらん。永劫の修行 |
Z08_0096B04: | はこれたれがためぞ。未來の衆生にゆづり給ふ超世 |
Z08_0096B05: | の悲願は。またなにの料ぞ。心ざしを末法の我等にを |
Z08_0096B06: | くり給ふ。我等もし往生をとぐべからずば。佛あに正 |
Z08_0096B07: | 覺をなり給ふべしや。我等また往生をとげましや。我 |
Z08_0096B08: | 等が往生は。佛の正覺により。佛の正覺は。我等が往生 |
Z08_0096B09: | により。若不生者のちかひ。これをもてしり。不取正覺 |
Z08_0096B10: | の詞かぎりあるをや。已上御傳●(三一)はやとは。むかし |
Z08_0096B11: | の事なり。前後に註せりすでにといふも。すぎさりし詞なり。 |
Z08_0096B12: | 十劫以前。彌陀成佛の時をさすなり。ゆるぎなくとは。 |
Z08_0096B13: | すこしも變改なく。うちきはまりたる義なり。拾因ニ |
Z08_0096B14: | 曰ク。設ヒ日月輪ハ落𪜈レ地ニ。實ニ彌陀ノ願ハ不レ虛カラ。只取テ二 |
Z08_0096B15: | 仰信ヲ一。作セ二往生ノ意ヲ一。已上○曹冏カ六代論ニ云ク。豈非二 |
Z08_0096B16: | 深フシレ根ヲ固フM(シテ)レ蔕ヲ。不レ拔カ之道ニ一乎。已上●(三二)いかな |
Z08_0096B17: | る惡人なりとも。わづかにたすけ給へとおもひて。南 |
Z08_0096B18: | 無阿彌陀佛と〻なへば。かならず往生すべき支度を |
Z08_0096B19: | ば。法藏比丘のむかし。かねてもよほされて。つゐに |
Z08_0096B20: | 成佛し給ひし後は。たしかにそのちからをまうけ給 |