浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0069A01: | 蚓烟の力にあらず。○安心の料簡以上にをはる。● |
Z08_0069A02: | (一一三)發心といふは。大菩提心の事なり。四十二章 |
Z08_0069A03: | 經ニ云ク。旣ニ興ス𪜈二信心ヲ一。發スヿ二菩提心ヲ一難シ。已上智論ニ云ク。 |
Z08_0069A04: | 菩薩ノ發大心ト魚子ト菴樹花ト三事ト因ノ時ハ多〓𪜈。成スニレ |
Z08_0069A05: | 果ヲ。時ハ甚タ少シ。已上圭峯ノ勸發菩提心文ノ序ニ云ク。發 |
Z08_0069A06: | 菩提心ト者。崇レ德ヲ廣スレ業ヲ。虗シレ心ヲ外ニM(シテ)レ身ヲ。圓覺之 |
Z08_0069A07: | 謂也。自ハレ非下達シ二懷廓之道ニ一。稟ケ二仁恕之性ヲ一。懷クニ中遠 |
Z08_0069A08: | 大之志ヲ上者。其ノ誰カ能ク發サン二斯ノ意ヲ一焉。豈ニ其レ如來 |
Z08_0069A09: | 滅後。後五百歲佛法衰テ。末世人少ヲヤレ信。已上古ニ云ク。 |
Z08_0069A10: | 生死悠々トM(シテ)無二停止一。己上五車韻瑞ニ云ク。悠々ハ行ク貌。 |
Z08_0069A11: | 無レ期貌。已上類書纂要ニ云ク。悠々ハ遠行之意。已上○心 |
Z08_0069A12: | 地觀經ニ曰ク。菩提ノ妙果不レ難レ成ニ。眞ノ善知識實ニ難シレ |
Z08_0069A13: | 過。已上●(一一四)おほよそ菩提心は。大乘修行の綱 |
Z08_0069A14: | 要にして。佛祖の本意なり。しかれども。下機は。その |
Z08_0069A15: | 行をとぐる事なし。最極の劣機を。すくはんがための |
Z08_0069A16: | 本願なれば。念佛の行者には。さらに菩提心をはげめ |
Z08_0069A17: | とはいはず。末代のをろかなる男女は。なを三心の名 |
Z08_0069A18: | 義をも。はか〲しく。き〻わくるものまれなるがゆ |
Z08_0069A19: | へに。た▲一念の歸命をす〻めて。たすけ給へとおも |
Z08_0069A20: | ふ心をおこさしむるなり。これみなもと。法藏比丘の |
Z08_0069B01: | 大悲よりはじまりて。本願の文に。菩提心をちかひ給 |
Z08_0069B02: | はず。觀經の中下六品にも。菩提心をとき給はず。彌 |
Z08_0069B03: | 陀經には一向にその說なし。光明大師。景興。龍興等 |
Z08_0069B04: | の高僧たちの釋にも。菩提心なけれども。往生すとい |
Z08_0069B05: | ふ事分明なり。毘沙門堂明禪法印云ク。大菩提心ハ。甚難シレ |
Z08_0069B06: | 可ヿレ發ス。三心ハ是レ我等カ分也。已上上人ノ云。淨土の人師 |
Z08_0069B07: | おほしといへども。みな菩提心をす〻めて觀察を |
Z08_0069B08: | 正とす。た▲善導一師のみ。菩提心なくして觀察を |
Z08_0069B09: | もて。稱名の助業と判ず。當世の人善導の心によら |
Z08_0069B10: | ずば。たやすく往生を得べからず。曇鸞。道綽。壞感 |
Z08_0069B11: | 等みな相承の人師なりといへども。義にをいては。い |
Z08_0069B12: | まだかならずしも。一准ならず。よく〱是を分別す |
Z08_0069B13: | べし。此旨をわきまへずば。往生の難易にをいて存知 |
Z08_0069B14: | しがたきものなり出二進行集一。●(一一五)是ほど。心やす |
Z08_0069B15: | くして生死をいづる御法を。聽聞する事は。先の世は |
Z08_0069B16: | よきむくひなるべし。今まで此本願にあはざりしゆ |
Z08_0069B17: | へ。六道にまよひし事のくやしければ。かなしびのな |
Z08_0069B18: | みだ眼にあまり。此度この本願をき〻えたれば。過去 |
Z08_0069B19: | の善因おもひやられてよろこびのなみだ。また袂を |
Z08_0069B20: | ひたすものなり。大經ニ云ク。若人無ンハ二善本一。不レ得レ聞ヿラ二 |