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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0067A01: す〻め給ける。ひとへに我身に惡をもやめられず。罪
Z08_0067A02: のみつくりゐたるま〻に。か〻るゆく衞。ほとりもな
Z08_0067A03: き虛言をたくみいだして。物もしらぬ男女のともが
Z08_0067A04: らを。すかしほらかして。罪業をす〻め。煩惱をおこ
Z08_0067A05: さしむる事。かへす〲天魔のたぐひなり。外道のし
Z08_0067A06: わざなり。往生極樂のあだかたきなりと。おもふべし
Z08_0067A07: 云云。又云。佛は惡人をすて給はねども。このみて惡
Z08_0067A08: をつくる事。これ佛の弟子にはあらず。一切の佛法
Z08_0067A09: に惡を制せずといふ事なし。十二ケ條問答。○頌疏。撥-
Z08_0067A10: スルヲ因果。名邪見已上善珠藥師經
Z08_0067A11: 愚人所作。乖クヲ於正理。通M(シテ)邪見已上廣百論
Z08_0067A12: 。寧トモ淨戒。不正見。此意云何。毁スルハ
Z08_0067A13: 淨戒者。唯能自。若スルモノハ正見。兼
Z08_0067A14: 。令無量ヲM(シテ)。受大苦果。及失無量無邊
Z08_0067A15: 已上了惠上人。正見ニM(シテ)ルハ隨犯隨
Z08_0067A16: 懺之心。往業速。邪見モテセハ。全隨懺之
Z08_0067A17: 。罪業焉ンソセン已上○向師の在世すら。かく邪見あ
Z08_0067A18: り。いはんや。此ごろは見濁いよ〱まさりて。めづ
Z08_0067A19: らしき勸化。都鄙におこれり。その性。偏なるは。か
Z08_0067A20: たく持戒に局して。破戒無戒の往生をさまたげ。そ
Z08_0067B01: の性。邪なるは。はなはだ佛願にほこりて放逸を事と
Z08_0067B02: し。白眼にして持戒の人をねたむ。これらの偏邪。當
Z08_0067B03: 世ことにさかんなり。その見所は。佛祖の御心にかな
Z08_0067B04: ふやいなや。私なく此抄を鏡としてみるべし云云。●
Z08_0067B05: (九八)これ機法二種の信の心にて。肝要の詞なり。世
Z08_0067B06: 間を見るに。此御詞にたがはず。利口にて本願にほこ
Z08_0067B07: るほどの人は。ひさしからずして信心もた〻で。はて
Z08_0067B08: には狂亂のものになるなり。つみをおそれねば。臨終
Z08_0067B09: の事も心にか〻らず。地獄もおそろしからず。ふてか
Z08_0067B10: かりてよろづをとりうしなふなり。たしかに此あやま
Z08_0067B11: ちをしるべし。西要抄。わが身のありさまに心を
Z08_0067B12: かけて。なすわざのみなつみなる事をおもひしれば。
Z08_0067B13: か〻るをもすて給はぬふしぎさよと。いよ〻本願に
Z08_0067B14: 信心がす〻むなり。已上●(九九)三心の要はたすけ給へ
Z08_0067B15: と落著して。その上のうたがひなり。○往生もせめと
Z08_0067B16: は。往生もすべけれなり。○さまでは。それほどまでな
Z08_0067B17: り。○かたのやうなるとは。かたのごとくなり。物の形
Z08_0067B18: ばかりにて。まねのやうなる心なり。倭名鈔。髓
Z08_0067B19: 和名須禰骨中(アフラ)也。已上●(一〇〇)寂惠上人。志の淺
Z08_0067B20: 深は。人にしたがひてあるべきなり。いかさまにも。を

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