浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0067A01: | す〻め給ける。ひとへに我身に惡をもやめられず。罪 |
Z08_0067A02: | のみつくりゐたるま〻に。か〻るゆく衞。ほとりもな |
Z08_0067A03: | き虛言をたくみいだして。物もしらぬ男女のともが |
Z08_0067A04: | らを。すかしほらかして。罪業をす〻め。煩惱をおこ |
Z08_0067A05: | さしむる事。かへす〲天魔のたぐひなり。外道のし |
Z08_0067A06: | わざなり。往生極樂のあだかたきなりと。おもふべし |
Z08_0067A07: | 云云。又云ク。佛は惡人をすて給はねども。このみて惡 |
Z08_0067A08: | をつくる事。これ佛の弟子にはあらず。一切の佛法 |
Z08_0067A09: | に惡を制せずといふ事なし。十二ケ條問答。○頌疏ニ云ク。撥二- |
Z08_0067A10: | 無スルヲ因果ヲ一。名テ爲二邪見ト一。已上善珠ノ藥師經ノ贊ニ云ク。 |
Z08_0067A11: | 愚人ノ所作。乖クヲ二於正理ニ一。通M(シテ)名ク二邪見ト一。已上廣百論ニ |
Z08_0067A12: | 曰ク。寧ロ毁トモ二淨戒ヲ一。不レレ壞セ二正見ヲ一。此ノ意云何。毁スルハ二 |
Z08_0067A13: | 淨戒ヲ一者。唯能自ラ壞ス。若シ壞スルモノハ二正見ヲ一。兼テ壞シ二自 |
Z08_0067A14: | 他ヲ一。令下無量ノ生ヲM(シテ)。受ケ二大苦果ヲ一。及失セ中無量無邊ノ利 |
Z08_0067A15: | 益ヲ上。已上了惠上人ノ云ク。正見ニM(シテ)犯ルハレ罪ヲ常ニ有テ二隨犯隨 |
Z08_0067A16: | 懺之心一。往業速ニ成ス。邪見モテ犯セハレ罪ヲ。全ク不レ起二隨懺之 |
Z08_0067A17: | 心ヲ一。罪業焉ンソ滅セン。已上○向師の在世すら。かく邪見あ |
Z08_0067A18: | り。いはんや。此ごろは見濁いよ〱まさりて。めづ |
Z08_0067A19: | らしき勸化。都鄙におこれり。その性。偏なるは。か |
Z08_0067A20: | たく持戒に局して。破戒無戒の往生をさまたげ。そ |
Z08_0067B01: | の性。邪なるは。はなはだ佛願にほこりて放逸を事と |
Z08_0067B02: | し。白眼にして持戒の人をねたむ。これらの偏邪。當 |
Z08_0067B03: | 世ことにさかんなり。その見所は。佛祖の御心にかな |
Z08_0067B04: | ふやいなや。私なく此抄を鏡としてみるべし云云。● |
Z08_0067B05: | (九八)これ機法二種の信の心にて。肝要の詞なり。世 |
Z08_0067B06: | 間を見るに。此御詞にたがはず。利口にて本願にほこ |
Z08_0067B07: | るほどの人は。ひさしからずして信心もた〻で。はて |
Z08_0067B08: | には狂亂のものになるなり。つみをおそれねば。臨終 |
Z08_0067B09: | の事も心にか〻らず。地獄もおそろしからず。ふてか |
Z08_0067B10: | かりてよろづをとりうしなふなり。たしかに此あやま |
Z08_0067B11: | ちをしるべし。西要抄ニ云ク。わが身のありさまに心を |
Z08_0067B12: | かけて。なすわざのみなつみなる事をおもひしれば。 |
Z08_0067B13: | か〻るをもすて給はぬふしぎさよと。いよ〻本願に |
Z08_0067B14: | 信心がす〻むなり。已上●(九九)三心の要はたすけ給へ |
Z08_0067B15: | と落著して。その上のうたがひなり。○往生もせめと |
Z08_0067B16: | は。往生もすべけれなり。○さまでは。それほどまでな |
Z08_0067B17: | り。○かたのやうなるとは。かたのごとくなり。物の形 |
Z08_0067B18: | ばかりにて。まねのやうなる心なり。倭名鈔ニ云ク。髓ハ |
Z08_0067B19: | 和名須禰骨中ノ脂也。已上●(一〇〇)寂惠上人ノ云ク。志の淺 |
Z08_0067B20: | 深は。人にしたがひてあるべきなり。いかさまにも。を |