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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0043A01: どはす。佛の御いましめなり。初心の行者。か〻る人
Z08_0043A02: にまじはりなば。自然に名聞者になるべし。西方の行
Z08_0043A03: 者は。念佛これ本なり。その餘の事はみな末なり。とて
Z08_0043A04: もかくてもありなん。た▲大樣にして人目にた〻ず。
Z08_0043A05: 邪見のふるまひをせず。やすくすなほなるべし。いは
Z08_0043A06: ゆる遠山の紅葉。野邊の一樹は。道人のいむところな
Z08_0043A07: り。た▲し眞實に慚愧ありて。自然に威儀をた▲しく
Z08_0043A08: せん人は。此かぎりにあらず。今は羊質虎皮の漢をい
Z08_0043A09: ましむるなり。●(八四)すでに此五濁惡世にうまれた
Z08_0043A10: る薄地の凡夫なり。罪業は無始よりのならひなれば。
Z08_0043A11: くせとなりて。たちゐにと▲まりがたし。五濁は。劫。見。
Z08_0043A12: 煩惱。衆生。命濁なり。四儀は行住坐臥の四威儀なり。
Z08_0043A13: 鎌倉宗要。爲凡夫癖。被惡業已上○序分義
Z08_0043A14: 。言劫濁。者。然。當劫減。諸
Z08_0043A15: 惡加增スル也。言衆生濁者。劫若初レハ。衆生純善ナリ
Z08_0043A16: 劫若ナル。衆生十惡彌盛也。言見濁者。自身
Z08_0043A17: 衆惡。摠M(シテ)。他キヲ非見不見也。言
Z08_0043A18: 煩惱濁者。當今劫末衆生。惡性ニM(シテ)。隨M(シテ)
Z08_0043A19: 。貪瞋競也。言命濁者。由前見惱二濁。多
Z08_0043A20: 殺害恩養。旣M(シテ)斷命之苦因。欲長年
Z08_0043B01: 之果者。何得也。然者。體非。今
Z08_0043B02: M(シテ)五濁竟。已上●(八五)たま〱善心のおこ
Z08_0043B03: る事あれども。三毒の煩惱つねにおこりて。わづかの
Z08_0043B04: 善心は。やがて消散するなり。○序分義。貪-求
Z08_0043B05: 。相續M(シテ)ナリ。縱𪜈。猶クカ已上
Z08_0043B06: 𣵀槃經。譬クカ。其文常。畫ケハ
Z08_0043B07: M(シテ)。勢不。瞋。諸善根。本
Z08_0043B08: 一レ已上●(八六)みなもとをふさがざれ
Z08_0043B09: ば。そのながれたゆることなし。身口の罪業は。意の
Z08_0043B10: 煩惱よりおこる。すでに一毫未斷の凡夫なり。なんぞ罪
Z08_0043B11: をやめんや。○法界次第。煩。以喧煩
Z08_0043B12: 逼亂。喧煩之法。逼-亂行者心神等。
Z08_0043B13: 已上貞觀政要。流水淸濁。在也。猶キハ
Z08_0043B14: 源濁而望ヿヲ。理不得。已上●(八七)た▲正見
Z08_0043B15: になりて放逸ならざれといふまでの。いましめなり。
Z08_0043B16: そのうへ罪をおそるれば。たすけ給への心もす〻む
Z08_0043B17: なり。●(八八)念じかねては。堪忍しかねてなり。おも
Z08_0043B18: ひかねてといふべきを。こゑにいふ事は。心をつよく
Z08_0043B19: いはんためなりとぞ。伊勢物語にも此詞あり。あやま
Z08_0043B20: りとは。心ならず罪をつくる事なり。○それぞかしと

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