浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0038A01: | 機ヲ疑悔一。甘露夭ストハレ命ヲ。蓋シ斯ノ謂也。已上世に善導法語 |
Z08_0038A02: | となづくる物あり。ひとへに持戒念佛をす〻めて。破 |
Z08_0038A03: | 戒無戒の往生をゆるさず。かれ智なきがゆへに佛願 |
Z08_0038A04: | のふかきことをしらず。悲なきがゆへに。下機をかへ |
Z08_0038A05: | り見ず。筆にまかせて偏見をしるす。その非をた〻す |
Z08_0038A06: | こと。洞師破戒往生章の如し。又此ごろ。善導遺誡とい |
Z08_0038A07: | ふ物。世に流布す。類藏集より出たり。ひとへに持戒 |
Z08_0038A08: | の念佛をす〻めて。破戒の往生をゆるさず。されども。 |
Z08_0038A09: | その文體。最つたなし。義道餘に異なり。信用するに |
Z08_0038A10: | たらず。いはんやむかしより。長西錄の僞妄の部に入 |
Z08_0038A11: | ぬ。贋書なること分明なり。●(四六)破戒と持戒とは。 |
Z08_0038A12: | 善惡はるかなるに。何とておなじ詞にはいひすて給 |
Z08_0038A13: | ふぞや。もとより阿彌陀の大悲は。三學分外のともが |
Z08_0038A14: | らを。たすけ給はんがために。三學の閫の外にたて給 |
Z08_0038A15: | へる本願なり。持戒破戒にて。す〻みしりぞく道にあ |
Z08_0038A16: | らざれば。おなじ詞にいひすてられしなり。●(四七) |
Z08_0038A17: | 善人惡人。僧俗男女。士農工商。賢愚貧福うまれつきの |
Z08_0038A18: | ま〻。それ〲の身がらをあらためずして。直に念佛 |
Z08_0038A19: | すれば。直に本願におさめられて。みな往生をとぐる |
Z08_0038A20: | なり。上人云。彌陀如來本願の名號は。木こり。草かり。 |
Z08_0038B01: | 菜つみ。水くみの類ごときの者の。內外ともにかけて。 |
Z08_0038B02: | 一文不通なるが。となふればかならずうまれなんと |
Z08_0038B03: | 信じて。眞實にねがひて。つねに念佛申を最上の機と |
Z08_0038B04: | す云云。○下學集ニ云ク。鍛冶ハ打テレ鐵ヲ造ルレ器ヲ者也。日 |
Z08_0038B05: | 本之俗。以テ二此ノ二字ヲ一。呼テ作二假治ノ音ト一。大ナル誤ナリ云云。 |
Z08_0038B06: | 番匠ハ飛彈カ之流レ也。已上四聲字苑ニ云ク。匠ト者上巧ノ |
Z08_0038B07: | 人也。已上●(四八)かうありてこそまことに。●(四九) |
Z08_0038B08: | 女は髮を置なから。男は烏帽子を着たるま〻。世のい |
Z08_0038B09: | となみはとにもかくにも。むかしのわれをすこしも |
Z08_0038B10: | かへず。角をいた▲きながら。すぐに本願におさめら |
Z08_0038B11: | る〻なり。かく領納してこそ。本願も手にとりたるや |
Z08_0038B12: | うにて。彌陀もしたしく。たのもしき事なれ。●(五〇) |
Z08_0038B13: | 出家は一筋に念佛すれば往生もやすかるべし。在家 |
Z08_0038B14: | は名利に貪著すれば。往生いかがとうたがふなり。出 |
Z08_0038B15: | 家の身になりても。心はかはらぬものなれば。さまで |
Z08_0038B16: | 一筋にもなりがたし。むかしより在家の人の往生し |
Z08_0038B17: | たるためし。いくばくおほき事なり。淨摩尼といふ珠 |
Z08_0038B18: | を。にごれる水になぐれば。きよくなる如く。念佛を |
Z08_0038B19: | 口にふくめば。心のにごりもをのづからきよくなる |
Z08_0038B20: | なり。此事上人十二箇條の問答にあり云云。むかしひた |