浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0029A01: | 往生にてぞあるべきに。(四五)いまこの釋の中に。不 |
Z08_0029A02: | 簡多聞持淨戒。不簡破戒罪根深とて。た▲おなじ詞に |
Z08_0029A03: | いひすてられたるこそ。ことにみ〻にたちてたうと |
Z08_0029A04: | く。本願の人によらぬほども。かたじけなくおぼえて。 |
Z08_0029A05: | よろこびのなみだもふかくにこぼれにけれ。(四六)又 |
Z08_0029A06: | 法然上人の傍未詳所出。鍛冶(カヂタクミ)往生。番匠(ヒダタクミ)往 |
Z08_0029A07: | 生とのたまひけんも。た▲もとの身がらをあらため |
Z08_0029A08: | ずとも。念佛せば往生すべしといふ心なるべし。(四七) |
Z08_0029A09: | かくてぞげに。(四八)本願もひし(必至)とわが物に |
Z08_0029A10: | おえぼて。彌陀も諸佛にこえてたのもしかンめるを。 |
Z08_0029A11: | (四九)人ごとに女はあま(尼)にもなり。おとこは法師 |
Z08_0029A12: | にもなりて。在家のちり(塵)にもけが(穢)されず。妄 |
Z08_0029A13: | 念のにごりをも。すましてぞ。佛の御こ〻ろには。か |
Z08_0029A14: | なはんずるとおもへるほどに。(五〇)いまのわが身 |
Z08_0029A15: | は。本願のよそ(餘所)なる物になりぬ。(五一)かくて |
Z08_0029A16: | は。(五二)あたら(可惜)傍日本紀。念佛もいたづら物なる |
Z08_0029A17: | 心地にて。佛もうと〱とおぼゆれば。(五三)人能念 |
Z08_0029A18: | 佛々還念のしたしきおもひもなく。(五四)おのれと。 |
Z08_0029A19: | とお(イを)ざかるこ〻ろのへだて(隔)に。(五五)籠々 |
Z08_0029A20: | 常在行人前のちかきたのみもなし。(五六)か〻る念佛 |
Z08_0029B01: | にては。つみもきえ(消)がたく。ほとけのむかへ(迎) |
Z08_0029B02: | も。いか▲あらん。(五七)されば終時從佛坐金蓮のほ |
Z08_0029B03: | い(本意)も。ながくたがひぬべし。(五八)あさましか |
Z08_0029B04: | もべき事ぞかし。(五九)さしも佛のかたよりは。いか |
Z08_0029B05: | さま(何樣)ならんをも。すてじとおぼしめされたる |
Z08_0029B06: | を。こなたより。か〻るつみある身なればと。なま(生) |
Z08_0029B07: | ざか(賢)しき心のおに(鬼)こそ。中々身のあだ(怨)に |
Z08_0029B08: | ては侍れ。(六〇)た▲ひたすらにたのましかば。よろづ |
Z08_0029B09: | のとがはゆるし給ひなんかし。(六一)おもはずに。心を |
Z08_0029B10: | き(置)ばみたるは。この世さまにくき事なり。(六二) |
Z08_0029B11: | いた(甚)くわろからんにつけてこそ。いと▲(彌)た |
Z08_0029B12: | すけ給へとは思ふべけれ。(六三)されば永觀も。(六四) |
Z08_0029B13: | 我身もし持戒精進ならば。なんぞ。かならずしも彌陀 |
Z08_0029B14: | をのみたのまむ。破戒懈怠の身なれば。十念往生の願 |
Z08_0029B15: | をたのむなりとの給へり。(六五)そのほかの人は。まし |
Z08_0029B16: | てさこそたのみ侍るべけれ。(六六)た▲し。か〻れば |
Z08_0029B17: | とて(六七)本願をたのまん人は。とがをあらためず。 |
Z08_0029B18: | つみをおそれずといふにはあらず。(六八)罪人は往生 |
Z08_0029B19: | すれども。罪業は往生のさはりなり。身をばひげ(卑下) |
Z08_0029B20: | すべからず。つみをばおそるべし。(六九)このいはれ |