浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0028A01: | 惟につくし。身を兆載の修行にくだきて。た(建)て給 |
Z08_0028A02: | へるちか(誓)ひ。成(成就)じ給へる願ぞかしな。(一六) |
Z08_0028A03: | それをば。たが身のうへとかおもはる〻。しか(★)し |
Z08_0028A04: | ながら。我らがためにこそ侍るめれ。(一七)か〻るい |
Z08_0028A05: | たづら(徒)ものなればとて。諸佛はうらめしくすて給 |
Z08_0028A06: | ひにしを。われだにもとてかたじけなく。彌陀ひとり |
Z08_0028A07: | あはれみ給ふゆへにこそ。我建超世願。必至無上道。此 |
Z08_0028A08: | 願不滿足。誓不成正覺とはの(宣)給ひしか。(一八)され |
Z08_0028A09: | ば本願には。わく(別)所なく。總じて十方衆生とこそ |
Z08_0028A10: | と(說)きたれ。(一九)いつか(何時)は善人をのみとい |
Z08_0028A11: | ひたるや。そのうへは。た▲まづ善人は善人ながら。惡 |
Z08_0028A12: | 人は惡人ながら。ありのま〻にて。おさ(攝)まるべし |
Z08_0028A13: | とこそ心えられたれ。(二〇)つたな(拙)かりし心のも |
Z08_0028A14: | ちやう(持樣)。わろかりし(惡業)身のふるま(擧止)ひを。 |
Z08_0028A15: | あらためてのち。かなふべくは。善人をのみすくふ本 |
Z08_0028A16: | 願とぞ申すべき。さではなにをもて(以)か。世にこ(超) |
Z08_0028A17: | えたるちかひのしるしとせん。(二一)た▲(唯)し。(二二) |
Z08_0028A18: | ゑら(簡)ぶところは。(二三)わが國にむまれんと思 |
Z08_0028A19: | て。(二四)名號をとなへんものをと侍れば。(二五)往 |
Z08_0028A20: | 生のねがはしからざらんこ〻ろと。念佛におもむか |
Z08_0028B01: | ざらん心とをぞ。いかほどもあらためずしては叶ま |
Z08_0028B02: | じかンめる。(二六)このゆへに。(二七)法照禪師は。(二八) |
Z08_0028B03: | 彼佛因中立弘誓。(二九)聞名念我總來迎。(三〇)不簡 |
Z08_0028B04: | 貧窮將富貴。(三一)不簡下智與高才。(三二)不簡多聞 |
Z08_0028B05: | 持淨戒。(三三)不簡破戒罪根深。(三四)但使廻心多念 |
Z08_0028B06: | 佛。(三五)能令瓦礫變成金(三六)と釋して。(三七)持 |
Z08_0028B07: | 戒も破戒も。とてもかくても。機のよしあしはさらに |
Z08_0028B08: | もいはず。(三八)た▲往生のこ〻ろざしにて。傍心南無 |
Z08_0028B09: | 阿彌陀佛と申さんのみ。傍行本願にはかなふべしと |
Z08_0028B10: | いへり。(三九)抑(四〇)三世の諸佛。いづれか多聞淨 |
Z08_0028B11: | 戒をほめ。破戒罪根をすて給はざるや(四一)われら |
Z08_0028B12: | 無始よりこのかた。六道の貧里にまよひて。福智の珍 |
Z08_0028B13: | 財をうしなへる事は。(四二)諸佛こぞ(擧)りて。惡を |
Z08_0028B14: | やめ。つみをと▲めよとのみ。いましめ給ひし。をき |
Z08_0028B15: | て(掟)にかなはざりしによりて。(四三)かなしく慈悲 |
Z08_0028B16: | の父母にすてられて。あぢきなく(無情)流轉のみな |
Z08_0028B17: | し子(孤)となりにしゆへンなり。(四四)しかるを彌 |
Z08_0028B18: | 陀の本願にも。又多聞淨戒をえらびと(選取)り。破戒 |
Z08_0028B19: | 罪根を。え傍イゑらびすてたまふ事ならましかば。い |
Z08_0028B20: | か▲はせん。か〻るつたなき身には。おもひたえたる |