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J3030 黒谷光明寺誌要 黒谷編 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0428A01: 之候此上猶深意候者以老婆心被仰下候者彌以可
J20_0428A02: 忝存候今程不得手透候而具に不令拜見候儘後日
J20_0428A03: に令拜見不得心儀候者自是可申上候間具に被仰
J20_0428A04: 下可給候願佛祖以冥感令直傳度念望海山に存候
J20_0428A05: 猶期後音之時候恐惶敬白
J20_0428A06: 增 上 寺
J20_0428A07: 五月十四日 業譽(花押)
J20_0428A08: 往譽上人 御禪室
J20_0428A09: 一吉田寺濫觴記 (寬文元年冬)
J20_0428A10: 洛東中山吉田寺濫觴記
J20_0428A11: 夫當寺は人皇第四十五代のみかど 聖武天皇の
J20_0428A12: 御宇天平年中に吉備大臣基をひらき給へり大臣
J20_0428A13: むかし在唐の日たまたま靈材をかんとくしてお
J20_0428A14: もへらくねがはくは持還りて千手の像をつくり
J20_0428A15: とり營搆して群生の福をゆたかにせんと遂に彼
J20_0428A16: 木を大洋にうかへてちかつていはく我願もしむ
J20_0428A17: なしからずば此木ただちに本國に至らんといひ
J20_0428B18: をはりて浮査裔裔として波にしたがつて東しぬ
J20_0428B19: 歸朝の後果して難波の浦におゐて是を得たり大
J20_0428B20: 臣喜感肝に銘してすなはち行基菩薩とともに像
J20_0428B21: の事をはかり給ふ菩薩手つから彫刻し給へば大
J20_0428B22: 悲の容たまの如くになれり大臣大によろこんで
J20_0428B23: 奏し請てみことのりをうけ彼を今の洛東吉田の
J20_0428B24: さかひ中山に相て一宇の淨刹をしめし吉田寺觀
J20_0428B25: 音院と號して彼像を安置し給ふ是に依て 勅願
J20_0428B26: の寺になずらふまことに所以あり大臣髮を剪て
J20_0428B27: 鏡にそへ石塔の中に納めて寺鎭とす然則靈域玉
J20_0428B28: の如くに曜ひて補陀落の月はしめて此山に光り
J20_0428B29: 僧院棊の如くに布て祗陀園の風ふたたび我寺に
J20_0428B30: あふく爾しよりこのかた利生日日にあらたに靈
J20_0428B31: 驗月月に盛なり遠近あゆみをはこび道俗肩を摩
J20_0428B32: す曆應の頃征夷大將軍源尊氏公此地の靈此尊の
J20_0428B33: 異ある事を聞てそこばくの莊園を寄附してなが
J20_0428B34: く家門の護持を托せらるしかりと雖も星うつり

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