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J2950 岩付浄国寺志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0180A01: に壯觀
J20_0180A02: 當山八境 文政四年順拜の時當山の境景を定んとせ
J20_0180A03: る時隨僧一軸を持出予に與ふ但し此記當山の什書
J20_0180A04: にあらすと云云
J20_0180A05: 法王殿 本堂也本尊阿彌陀佛正坐十劫の尊容無上兩
J20_0180A06: 足尊也
J20_0180A07: 高とのの中にいまして世のやみを
J20_0180A08: 照すも千世をふる寺の庭
J20_0180A09: 梵鐘樓 梵鐘をつく時遠近の貴賤驚覺して無常をさ
J20_0180A10: とるべし
J20_0180A11: 此寺の鐘きく人やさとるらん
J20_0180A12: 夕あしたも夢の世ぞとは
J20_0180A13: 解脱門 煩惱の凡身も當山に入て解脱の妙縁を結ぶ
J20_0180A14: べし
J20_0180A15: 罪とがの深き身にしも此寺に
J20_0180A16: 入相のころとづる門の戸
J20_0180A17: 下馬標 門前に駒つなぎて堂前に入開香せる數株の
J20_0180B18: 櫻に眞如の法縁を結ふべし
J20_0180B19: いさみくる駒の手綱をふる寺の
J20_0180B20: さくらにかけてえにし結はん
J20_0180B21: 佛眼櫻 古木數百年盛を寺門の榮昌に深めて佛眼の
J20_0180B22: 名世世に高し
J20_0180B23: いく百の年やかぞへし春ことに
J20_0180B24: 色香深むる花のふる寺
J20_0180B25: 舍利堂 釋尊左眼の舍利を安置す由縁前に述る所
J20_0180B26: よよ遠く仰けば空にあり明の
J20_0180B27: 月の光りやわしの山風
J20_0180B28: 高士塚 文功武德の烈士當山に葬する所少からす皆
J20_0180B29: 五輪の石躰苔土の上に建
J20_0180B30: 武士の名さへわざざへ今はとて
J20_0180B31: 苔むす石に殘るいさほし
J20_0180B32: 列祖塔 遠近の國郡より修學成就し當山へ住職ある
J20_0180B33: の後祭名無常の石面にほる
J20_0180B34: 世の中を夢と覺たる法の師の

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