浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0277A01: | 三縁山志卷二 |
J19_0277A02: | 會下三島中谷攝門編 |
J19_0277A03: | 第三堂閣建縁 |
J19_0277A04: | 本朝に所有伽藍造立の規則もと梵土の餘風たりとい |
J19_0277A05: | へともみな震旦の寺院を摸移せずといふ事なし然に |
J19_0277A06: | 時世沿革ありて道則又異あり債伽藍經營を勘考する |
J19_0277A07: | に元興法隆大安西大招提興福東大廣隆等をはじめ鑑 |
J19_0277A08: | 眞道慈義淵良辦の開建は陳隋の制度にもとづき叡山 |
J19_0277A09: | 東寺高野園城等の如き傳敎弘法慈覺智證等の創立は |
J19_0277A10: | 唐代の謨範をうつし建仁東福より五山十刹大德妙心 |
J19_0277A11: | 鎌倉五山永平惣持等に至るまで千光聖一圓成宗燈大 |
J19_0277A12: | 覺祖元道元懷弉等の所立は宋朝の淸規をうつし黄檗 |
J19_0277A13: | 永源瑞聖佛國等の隱元圓應木菴心悅等の造れるは明 |
J19_0277A14: | 國の制に憑據す此際に造立せる寺院數萬みなかれこ |
J19_0277A15: | れに准據し宗わかち法ことなりといへども會儀悉く |
J19_0277A16: | 同しからさるはなし我淨家の伽藍大に是に異なり四 |
J19_0277A17: | 箇八ケの本山各表示ありて外國の風姿によらず今且 |
J19_0277B18: | く當山の如き高樓雲に聳え丹靑相煥たるものは東照 |
J19_0277B19: | 宮淨家を顯揚し蓮門を扶起し弘願の一法を萬歳に巍 |
J19_0277B20: | 然たらしめ給へりしとき國師不殘の二師に地を點檢 |
J19_0277B21: | せしめ靑山忠成をして土木の功を成ぜしめ給へり故 |
J19_0277B22: | に不日にして七堂の全備三寶の蓮社落成をとなへ都 |
J19_0277B23: | 鄙の壯觀となれり實に九品上界の道場八家十宗の冠 |
J19_0277B24: | 刹なり其時國師上足の廓山了的に命して圓山の陰に |
J19_0277B25: | 堂を建門戸院宇の制を禪台の他宗にとらしめばやと |
J19_0277B26: | せられし時廓山ひとり議して云凡そ法林禪刹八家九 |
J19_0277B27: | 宗の蘭若は此土の得道を本として龍會の曉天をまつ |
J19_0277B28: | 娑婆を寂光の淨土に即して自身を本有の如來と觀ず |
J19_0277B29: | 然は除暗遍照の爲に開く所にして出離厭欣の宗風と |
J19_0277B30: | 遙にことなり故に境地の秀雅を愛重し山林の勝景に |
J19_0277B31: | 衆をあつむかの豐嶺の霜餘長樂の花外に心うつりて |
J19_0277B32: | 他の嘉尚を盛とし詩歌文章の良媒をたのしむ般舟白 |
J19_0277B33: | 蓮の遺珍豈是と等ふせんや今國家我宗を中興とし大 |
J19_0277B34: | 師の遠德を仰き給ひて此靈境を賜へりかまへて他評 |