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J2760 略伝集 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0552A01: かれしらへ高ければ和するもの少きは理の常にし
J18_0552A02: て化の廣からさるは歎はしきに似たれども隨他赴
J18_0552A03: 機の餌をたれてひゐて本機となすことは垂迹權化
J18_0552A04: の手段にして吾儕の能する所にあらず故に偏に佛
J18_0552A05: 祖の隨自意なる一向專修の安心起行臨終用心等を
J18_0552A06: 敎授せよたとひ結衆重聞に倦み疲勞の色をなすと
J18_0552A07: もつとめて弊風にならはすしゐて轍を改ること勿
J18_0552A08: れ斯して一人を度し得ば一佛出世の門戸を開く百
J18_0552A09: 千人に結縁せしむる益をもて今に比へは萬億塵沙
J18_0552A10: の一分にもおよふことなし慮りをしつめて思はず
J18_0552A11: んばあるべからず若しまたかくするに因縁熟せず
J18_0552A12: 結衆ことことく散失せば閑暇にして道業のたより
J18_0552A13: なるを念しすすみて本願の洪名をうたひもて十方
J18_0552A14: の衆生に回施せよ是れ則無上の法施にして功德法
J18_0552A15: 界に徧滿し直出といひ薰發といひ肉眼現に見すと
J18_0552A16: いへとも金文明らかなり何のうらおもひかあらん
J18_0552A17: 一發已竟此意樂を變せすは鵞王の水に入るかこと
J18_0552B18: く立還りてこころのままに人天を度せんこと百
J18_0552B19: 年を出へからず豈快にあらずや主者それ愼しめ
J18_0552B20:
J18_0552B21: 上來淨業會の規則及ひ主伴意樂の凖繩をしるす皆
J18_0552B22: 是れ祖祖の勸誡したまふ趣にして全我胸臆の新義
J18_0552B23: にあらず必や囊の弊れたるをにくんで其金を捨る
J18_0552B24: ことなかれ
J18_0552B25: 旹寬政九年丁巳春三月十四日
J18_0552B26: 妙蓮庵承譽法洲謹識
J18_0552B27: 寬政十年戊午六月八日空譽義柳上人一周諱辰の別行
J18_0552B28: を修し次て東行の志願あればとて十一月十一日妙蓮
J18_0552B29: 庵を退居し同月廿二日京師を發し十一月七日江戸芝
J18_0552B30: 酉蓮社運理上人の許に着し同十五日新谷歡信寮に寓
J18_0552B31: す 寬政十一年己未二月江戸を發し十七日伊勢神宮
J18_0552B32: を拜し廿二日大阪に着し三月六日茶臼山の菴室に移
J18_0552B33: り五月五日より中町の菴室に寓す九月二日高野山を
J18_0552B34: 巡拜し三日粉河寺を拜し根來に宿し五日歸菴す 寬

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