浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0361A01: | 鶯囀經題 |
J18_0361A02: | 軒近く囀る鳥の聲きけは |
J18_0361A03: | 鷲の御山の友かとそおもふ |
J18_0361A04: | ずずにおのづから。念佛を勸るとこあり |
J18_0361A05: | あみた佛と唱ふることにずずの數 |
J18_0361A06: | つもるをみれはなほいさみけり |
J18_0361A07: | 信心かひなきを思ひつづけて |
J18_0361A08: | 怠りの心の儘にあふくかな |
J18_0361A09: | 捨ぬ誓のたぐひなければ |
J18_0361A10: | 六十六といふとしの暮に |
J18_0361A11: | 吳竹の浮ふししげき一年も |
J18_0361A12: | 今日を限りの入相のかね |
J18_0361A13: | ことしのはるおもく煩らひて。ここち死 |
J18_0361A14: | ぬべく覺えければ。病をつとめてもろも |
J18_0361A15: | ろの御經をよみ侍りしが。殊さらたふと |
J18_0361A16: | くありかたくて。かの陶隱居のことなん |
J18_0361A17: | ど思ひいでしかば。 |
J18_0361B18: | 百年の齡もかなと思ふなり |
J18_0361B19: | 知らぬ御法のかぎりなければ |
J18_0361B20: | かくつらねしが。よしなき忘念ぞとおもひ |
J18_0361B21: | 返して |
J18_0361B22: | 世をすてて迎の雲をまつ身には |
J18_0361B23: | 年のつもるそ嬉しかりける |
J18_0361B24: | 終るときさそな心もいさむべき |
J18_0361B25: | 常に迎の雲をまつ身は |
J18_0361B26: | この外もあれども。別にうつして。閑居 |
J18_0361B27: | の詠草と題するにゆずりてここにはぶく |
J18_0361B28: | 師詩偈多しといへどもただ一時の寫情のみあへて推 |
J18_0361B29: | 敲せらるることなし。ある時隆圓これをあつめんこ |
J18_0361B30: | とをこふ。師笑ていはく。むかし徐常侍魏收が文集 |
J18_0361B31: | をとりて。これを江にしづめて。我魏公のために拙 |
J18_0361B32: | をかくすといへり。汝何ぞ我拙をあらはし。耻を千 |
J18_0361B33: | 歳に殘さんと欲するやとてゆるされず。しかはあれ |
J18_0361B34: | ど。沒後これをすつるにしのびず。一所にあつめ |