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J2740 仏定和尚行業記 大察・隆円 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0357A01: 實に奇なりといふべし。
J18_0357A02: 師。老年にいたるまで。みづから箒をもち雜巾をと
J18_0357A03: りて堂舍を掃除せらるること。衆とともなりき。ま
J18_0357A04: たその前庭にいでで。草をぬき塵をのぞくには。ま
J18_0357A05: づ合掌し。祝していはく。汝等有情。悉有佛性。若
J18_0357A06: 我誤殺當來無對と。唱へて。さて念佛しながら掃除
J18_0357A07: せらる。すべて生命を護惜すること至切なりしかば。
J18_0357A08: 時時みづから財をすてて放生をなすにも。早く三歸
J18_0357A09: をさづけ。念佛して放たれけり。
J18_0357A10: 師。不可意のことありて。氣色常ならぬ時にも。一
J18_0357A11: 文一句の法義をもたづね。または演説し。或は佛道
J18_0357A12: 修行の人。念佛往生人のものがたりなんどすれば。
J18_0357A13: 直に顏色和らぎて。微笑應對せられけり。それより
J18_0357A14: 後は。ただ何のことなく。常の風情なりき。
J18_0357A15: 京都大火の後。觀相大に行はれしが。ただ人相のみ
J18_0357A16: ならず。佛相・家相・鏡相・釼相なんど。さまざま
J18_0357A17: の相者出たり。ある檀越。專修寺の家相をみんこと
J18_0357B18: をすすむ。師うけがはずしていはく。すべて寺院
J18_0357B19: は。如來光明の凝りたる地にして。界外の淨土に比
J18_0357B20: すべし。建もの好相ならずとも。好心なる沙門これ
J18_0357B21: に居らば。何のいやしきことあらん。何ぞみだりに世
J18_0357B22: 間五行の。相生相剋をもて。これ議すべけんや。心
J18_0357B23: よく相を變ず。相よく心を變ぜず。まさに聖敎の鏡
J18_0357B24: をとりて。よろしく己が心相をただすべしと。俗士感
J18_0357B25: 心して退きぬ。師すべて建立修造せられし所を。家
J18_0357B26: 相者流。觀じていはく。自然と。よく法にかなへり
J18_0357B27: と。此觀相の事は。在家の上にても。心得べき事な
J18_0357B28: り。ただ家相人相ともに。その主人の心法によるべ
J18_0357B29: し。しかるにただ。外の相にのみこころをうばは
J18_0357B30: れ。おのが心相いかんと問ふ人なし。人は必ず端心
J18_0357B31: 正念にして。廢惡修善の意樂だにあらば。萬事吉祥
J18_0357B32: なるべし。しかいへばとて。無用の事なりと。一概
J18_0357B33: にもいふべからず。すべて人相・家相・方位等は。
J18_0357B34: 道理あることなれば。みだりにやぶるべからず。ま

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