浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0357A01: | 實に奇なりといふべし。 |
J18_0357A02: | 師。老年にいたるまで。みづから箒をもち雜巾をと |
J18_0357A03: | りて堂舍を掃除せらるること。衆とともなりき。ま |
J18_0357A04: | たその前庭にいでで。草をぬき塵をのぞくには。ま |
J18_0357A05: | づ合掌し。祝していはく。汝等有情。悉有佛性。若 |
J18_0357A06: | 我誤殺當來無對と。唱へて。さて念佛しながら掃除 |
J18_0357A07: | せらる。すべて生命を護惜すること至切なりしかば。 |
J18_0357A08: | 時時みづから財をすてて放生をなすにも。早く三歸 |
J18_0357A09: | をさづけ。念佛して放たれけり。 |
J18_0357A10: | 師。不可意のことありて。氣色常ならぬ時にも。一 |
J18_0357A11: | 文一句の法義をもたづね。または演説し。或は佛道 |
J18_0357A12: | 修行の人。念佛往生人のものがたりなんどすれば。 |
J18_0357A13: | 直に顏色和らぎて。微笑應對せられけり。それより |
J18_0357A14: | 後は。ただ何のことなく。常の風情なりき。 |
J18_0357A15: | 京都大火の後。觀相大に行はれしが。ただ人相のみ |
J18_0357A16: | ならず。佛相・家相・鏡相・釼相なんど。さまざま |
J18_0357A17: | の相者出たり。ある檀越。專修寺の家相をみんこと |
J18_0357B18: | をすすむ。師うけがはずしていはく。すべて寺院 |
J18_0357B19: | は。如來光明の凝りたる地にして。界外の淨土に比 |
J18_0357B20: | すべし。建もの好相ならずとも。好心なる沙門これ |
J18_0357B21: | に居らば。何のいやしきことあらん。何ぞみだりに世 |
J18_0357B22: | 間五行の。相生相剋をもて。これ議すべけんや。心 |
J18_0357B23: | よく相を變ず。相よく心を變ぜず。まさに聖敎の鏡 |
J18_0357B24: | をとりて。よろしく己が心相をただすべしと。俗士感 |
J18_0357B25: | 心して退きぬ。師すべて建立修造せられし所を。家 |
J18_0357B26: | 相者流。觀じていはく。自然と。よく法にかなへり |
J18_0357B27: | と。此觀相の事は。在家の上にても。心得べき事な |
J18_0357B28: | り。ただ家相人相ともに。その主人の心法によるべ |
J18_0357B29: | し。しかるにただ。外の相にのみこころをうばは |
J18_0357B30: | れ。おのが心相いかんと問ふ人なし。人は必ず端心 |
J18_0357B31: | 正念にして。廢惡修善の意樂だにあらば。萬事吉祥 |
J18_0357B32: | なるべし。しかいへばとて。無用の事なりと。一概 |
J18_0357B33: | にもいふべからず。すべて人相・家相・方位等は。 |
J18_0357B34: | 道理あることなれば。みだりにやぶるべからず。ま |