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J2590 霊巌上人略伝 〓 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0746A01: 達せられければ官醫玄也法印に命じて病を問せたま
J17_0746A02: ひけるに老病にて醫療及かたき旨申上ければ大將軍
J17_0746A03: 家殊にをしませたまひ我いまた宗門の大事を聞かす
J17_0746A04: 汝明日より登城に及ず彼が病を療ずへしとの上意な
J17_0746A05: り八月の末には門弟子を集めたまゐ我往生近付ぬ元
J17_0746A06: より待し事なれば療養には及ばざれ共上意の重き默
J17_0746A07: しかたきなり今よりは念佛の外余言を雜ゆべからず
J17_0746A08: 汝等勤めよやとて晦日には沐浴淨衣し高聲念佛せら
J17_0746A09: れ翌日卯上刻光明遍照の文を誦しなから安祥として
J17_0746A10: 示寂あり時に寬永十八年九月。
J17_0746A11: 古傳に云元和七年向井將監殿の下屋敷續の芦沼を
J17_0746A12: 乞得て地の低所は壹丈餘高き所とても五六尺築上
J17_0746A13: け九間に八間の本堂庫裏其外客寮まで造營し念佛堂是
J17_0746A14: 也堂供養とて別時念佛説法ありけれは自他宗の男
J17_0746A15: 女日毎に群參し茅原狹ければ小舟を乘浮へて聽聞
J17_0746A16: しける程にいつしか靈巖島とよびなせり後寬永四
J17_0746A17: の秋續なる數百仞沼を官に訴受て地形成就せり前に
J17_0746B18: 合て方五六町本堂庫裡方丈觀音堂勢至堂不動堂稻荷社三
J17_0746B19: 社堂塔頭八宇列院三所學寮九拾軒僧俗二千口に近
J17_0746B20: ければ繁茂三縁山にも比すべし是豈上人の盛德に
J17_0746B21: あらすや。

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