浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0746A01: | 達せられければ官醫玄也法印に命じて病を問せたま |
J17_0746A02: | ひけるに老病にて醫療及かたき旨申上ければ大將軍 |
J17_0746A03: | 家殊にをしませたまひ我いまた宗門の大事を聞かす |
J17_0746A04: | 汝明日より登城に及ず彼が病を療ずへしとの上意な |
J17_0746A05: | り八月の末には門弟子を集めたまゐ我往生近付ぬ元 |
J17_0746A06: | より待し事なれば療養には及ばざれ共上意の重き默 |
J17_0746A07: | しかたきなり今よりは念佛の外余言を雜ゆべからず |
J17_0746A08: | 汝等勤めよやとて晦日には沐浴淨衣し高聲念佛せら |
J17_0746A09: | れ翌日卯上刻光明遍照の文を誦しなから安祥として |
J17_0746A10: | 示寂あり時に寬永十八年九月。 |
J17_0746A11: | 古傳に云元和七年向井將監殿の下屋敷續の芦沼を |
J17_0746A12: | 乞得て地の低所は壹丈餘高き所とても五六尺築上 |
J17_0746A13: | け九間に八間の本堂庫裏其外客寮まで造營し念佛堂是 |
J17_0746A14: | 也堂供養とて別時念佛説法ありけれは自他宗の男 |
J17_0746A15: | 女日毎に群參し茅原狹ければ小舟を乘浮へて聽聞 |
J17_0746A16: | しける程にいつしか靈巖島とよびなせり後寬永四 |
J17_0746A17: | の秋續なる數百仞沼を官に訴受て地形成就せり前に |
J17_0746B18: | 合て方五六町本堂庫裡方丈觀音堂勢至堂不動堂稻荷社三 |
J17_0746B19: | 社堂塔頭八宇列院三所學寮九拾軒僧俗二千口に近 |
J17_0746B20: | ければ繁茂三縁山にも比すべし是豈上人の盛德に |
J17_0746B21: | あらすや。 |