浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0273A01: | 修練す身すてにつかれて老の後に念佛をつとむ今稱 |
J17_0273A02: | 名の一門に付て易往の淨土を期すといへとも猶他宗 |
J17_0273A03: | の敎文に悉く敬重をなす況やもとより貴ふところの |
J17_0273A04: | 眞言止觀をや本山黑谷の法藏傳持するかくる所有聖 |
J17_0273A05: | 敎をはなをかさねて書寫したてまつりて是をおきぬ |
J17_0273A06: | ふ然に新發道意の侶愚闇後末の客いまたその往昔を |
J17_0273A07: | みす此深奧をしらすわつかに念佛の行儀をききみた |
J17_0273A08: | りかはしく偏愚の邪執をなす嗚呼哀哉いたむへしか |
J17_0273A09: | なしむへし有智の人是をみて旨を達せよその趣を先 |
J17_0273A10: | 年の比しるすところの七箇條の敎誡の文にのせたり |
J17_0273A11: | 子細はしおほし毛擧するにあたはす而已一念停止の |
J17_0273A12: | 書狀承元三年六月十九日沙門源空在判 |
J17_0273A13: | 越後の國より上洛せらるる上人の申さるる旨委承畢 |
J17_0273A14: | 彼國に披露する念佛の義承かことくは悲涙をさへか |
J17_0273A15: | たく候者也そのうちに愚僧をもつて惡僧勸進の證人 |
J17_0273A16: | にもちゐらるる條甚いたみおもひたてまつるもの也 |
J17_0273A17: | 披露のことくは法然上人の御もとに隆寬律師再會合 |
J17_0273B18: | して此儀をなすと云云此條大無實也彼上人はこと存知 |
J17_0273B19: | の旨あり菩薩十重禁戒を傳受し奉り畢仍授戒の師範 |
J17_0273B20: | 也其條うたかひなし念佛の業にいたりては一文一義 |
J17_0273B21: | 全以是を傳受せす況や隆寬律師あひともに會合談儀 |
J17_0273B22: | の事すへてもて無實也小僧説法の頃に時時普通の解 |
J17_0273B23: | 釋の事を述釋する事有粗是を傳聞て直に彼上人に對 |
J17_0273B24: | して是を傳受せすそのうへ或は一念往生の義をかま |
J17_0273B25: | へて念佛往生の義を廢退し或は本願を信すと號して |
J17_0273B26: | 衆惡を行し此等の義心中に是を存せす口言に是をの |
J17_0273B27: | へすかなしきかなやいたましきかなや末世の邪僻た |
J17_0273B28: | れ人か此重罪をひらかむ惡鬼その身に入ともからに |
J17_0273B29: | あらすは此事をわきまへかたきか今此申のふるとこ |
J17_0273B30: | ろもし憍餝あらはながく佛種をたちてよろしく闡提 |
J17_0273B31: | のたくひたるへし有心の道俗ゆめゆめ彼邪敎に隨順 |
J17_0273B32: | する事なかれ此趣をもちてつたえひろめしき給へき |
J17_0273B33: | 狀件のことし |
J17_0273B34: | 承元三年六月廿三日 |