浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0243A01: | さり藥は服しつけねとも心になやみ患なしかかる都 |
J17_0243A02: | へさそはむと金烏雲の上よりかけり銀子の莵野の外 |
J17_0243A03: | にほとはしる此地に襁褓の中より出て竹馬にむちう |
J17_0243A04: | ちてあそふところ |
J17_0243A05: | 竹馬戯遊の圖 |
J17_0243A06: | 保延七年辛酉春の比時國の朝臣夜うちのためにうた |
J17_0243A07: | るその敵は伯耆守源長明か男武者所定明是なり人よ |
J17_0243A08: | はて明石源内武者といふ是すなはち 堀川院御在位 |
J17_0243A09: | の時のたきくち也殺害の造意は定明たかをかの庄の |
J17_0243A10: | 執務年月をふるといへとも時國廳官として是を蔑如 |
J17_0243A11: | して面謁せさる遺恨也彼夜討のとき母この少人をは |
J17_0243A12: | いたきて後薗の竹の中へわけかくるわりはさみのこ |
J17_0243A13: | やをもちて敵の中へいられたるに敵人明石武者のつ |
J17_0243A14: | らにしもたちぬ其疵露顯のあひた逐電しぬ人のちに |
J17_0243A15: | なつけてこやちこといふ |
J17_0243A16: | 敵人夜討時國遭難、敵人負傷の圖 |
J17_0243A17: | 時國ふかき疵をかうふりて今はかきりに成にけれは |
J17_0243B18: | 九歳なる子にしめして云我はこのきすてにおはりな |
J17_0243B19: | んすしかりとはいへとも敵人をうらむることなかれこ |
J17_0243B20: | れ先世のむくひなりなを報答をおもふならは流轉無 |
J17_0243B21: | 窮にして世世生生にたかひに在在所所にあらそひて |
J17_0243B22: | 輪廻たゆることは有へからす凡生あるものは死をいた |
J17_0243B23: | むわれ此疵をいたむ人またいたまさらむやわれ此命 |
J17_0243B24: | をおしむあにおしまさらんや我身にかへて人の思を |
J17_0243B25: | 知るへきなりむかしはからすしてものの命をころす |
J17_0243B26: | 人ありけりつきの生にそのむくひをうくといへる願 |
J17_0243B27: | は今生の妄縁をたちて彼宿意を忘ん意趣をやすめす |
J17_0243B28: | は何のよにか生死のきつなをはなれむ汝もし成人せ |
J17_0243B29: | は往生極樂を祈て自他平等の利益を思ふへしといひ |
J17_0243B30: | おはりて心をたたしくして西方にむかひて高聲念佛 |
J17_0243B31: | し眠か如くにしておはりぬ |
J17_0243B32: | 遺誡臨終の圖 |
J17_0243B33: | 葬送中陰の間念佛報恩をおくりし刻廟塔をたてて鳬 |
J17_0243B34: | 鐘をならし烏瑟妙相をあらはして鷲嶺の眞文を開題 |