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J2410 九巻伝 〓 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0137A01: 殿現ず。七日の朝重て又現ず。正月朔日より二月七
J17_0137A02: 日に至るまで三十三ケ日の問。水想・寳地・寶樹・
J17_0137A03: 寳池・宮殿等の五觀現ず。是則毎日七萬遍の念佛不
J17_0137A04: 退にこれを勤によりて見處也。二月二十五日より。
J17_0137A05: あかき所にして目をひらけば。眼の根より赤き袋を
J17_0137A06: 出生して。瑠璃の壺を見る。是よりさきには。目を
J17_0137A07: 閉ればこれを見。目を開けばこれを失しに。其後。
J17_0137A08: 右の目より光明をはなつ。其光の端あかし。又眼に
J17_0137A09: 瑠璃あり。其形瑠璃の壺のごとし。瑠璃の壺にはあ
J17_0137A10: かき花あり。寳瓶のごとし。又日沒の後に出て。四
J17_0137A11: 方を見れば。方毎に靑くあかき寶樹あり。其たかさ
J17_0137A12: 定なし。高下心にしたがひて。或は四五丈。或は二
J17_0137A13: 三丈也。九月廿二日朝に。地想分明に現ず。周圍七
J17_0137A14: 八段ばかり也。同廿三日後夜。及び朝旦に。また分
J17_0137A15: 明に現ず。正治元年乙未八月時正七日の別時の間。淨
J17_0137A16: 土の依正しきりに現ず。又左右の眼より光をはな
J17_0137A17: つ。心蓮房粗是を見て。源空にかたる。源空嘆じて
J17_0137B18: おどろかず。同二年庚申二月。地想等の五觀。行住坐
J17_0137B19: 臥に心に隨て任運に現ず。元久元年辛酉正月廿五日。
J17_0137B20: 面の持佛堂の勢至菩薩の御後に。丈六ばかりの御面
J17_0137B21: 三度現ず。この菩薩は念佛をもて所證の法門とし給
J17_0137B22: へるゆへに。今念佛者の爲に。其相を示現し給へる
J17_0137B23: 事。これ違疑すべからず。同廿八日。座所の下より
J17_0137B24: 初めて四方一段ばかり。靑瑠璃の地となる。二月八
J17_0137B25: 日の後夜に。鳥の音。琴の音。笛の音をきく。その
J17_0137B26: 後は日にそひて。自在に種種の音聲をきく。同二年
J17_0137B27: 壬戌八月正時七日の別時の間。初日に地想觀現ず。第二
J17_0137B28: 日の後夜晨朝に又分明に現ず。第三日より第七日に
J17_0137B29: 至まで。地想・寶樹・寶池・寶樓等。行住坐臥心に
J17_0137B30: まかせて任運にこれを見る。十二月二十八日午時。
J17_0137B31: 持佛堂にして。高畠の少將に對面の時。例のごとく
J17_0137B32: 念佛して。阿彌陀佛の後の障子を見れば。透徹て相
J17_0137B33: 好現ず。其せ丈六の佛面のごとし。元久三年丙寅正月
J17_0137B34: 四日。念佛の間に三尊の相を現ず。同五日。又三尊

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